スペイン北東部カタルーニャ自治州は約10年前に独立運動が失敗に終わって以降、独立から移民や犯罪といった問題へと有権者の関心が移りつつあり、極右の独立派政党「カタルーニャ同盟」の台頭に拍車をかけている。

同党はバルセロナ郊外の農村部に暮らす労働者階級や中産階級から多くの支持を集め、世論調査で支持率が急上昇。2028年に予定される次期州議会選挙を前に、スペインの国政与党・社会労働党に次ぐ支持率となっている。

カタルーニャ同盟は、富裕な同州で政権を獲得した場合、中央政府からの独立を一方的に進めると主張するが、より重点を置くのは移民抑制と治安改善というメッセージだ。

同党の存在感の高まりは、カタルーニャの政局を塗り替えつつある。今月上旬、バルセロナで同党の支持者と左派の独立派との暴力的衝突を機動隊が阻止する事態が発生。歴史的に独立派が大勢結集してきた9月11日のカタルーニャ「国民の日」の祝賀行事に影を落とした。

この出来事は独立派内部の分断を浮き彫りにし、与党・社会労働党を追い落とすための連立工作を複雑化させる可能性がある。従来の独立派政党は、カタルーニャ同盟との連立合意を拒否している。

同党の支持が拡大するにつれ、他の独立派政党も以前より保守的な立場を取り始め、州による移民制限を認めるよう中央政府に働きかける動きも見られる。

カタルーニャ同盟への支持は、従来の党派の境界線を越えて広がっている。7月に公表されたカタルーニャ州政府の調査によると、支持者の多くは、以前は中道右派の独立派政党ジュンツや、極右で独立に断固反対する「ボックス」を支持していた有権者だ。

率直な党首