[シンガポール 28日] - 原油先物はアジア時間28日午前の取引で反発し、北海ブレント先物は1%超上昇した。トランプ米大統領が戦闘終結とホルムズ海峡の再開に向けたイランの和平案を拒否し、中東の緊張が高い状態が続いている。
0036GMT(日本時間午前9時36分)時点で、北海ブレント先物は1.32ドル(1.27%)高の1バレル=105.64ドル、米WTI先物は0.70ドル(0.76%)高の93.11ドルだった。
イランは先週、ニューヨークで開かれた国連総会で和平案を発表し、仲介役のカタールを通じて米側に伝達したと説明した。トランプ氏は26日、この案を拒否したと表明したが、27日の米ニュースサイト、アクシオスとの電話インタビューでは、米交渉団が今週、協議を続けるとの見通しを示した。
ANZのアナリストはリポートで「(イエメンの親イラン武装組織)フーシ派とイランがサウジアラビアへの攻撃を続けており、地政学的リスクは依然として高い」と指摘した。イエメンで活動するサウジ主導の連合軍は26日未明、フーシ派がサウジに向けて発射した弾道ミサイル2発とドローン2機を迎撃したと発表した。
先週は北海ブレントが0.4%上昇した一方、米WTIは7.9%下落した。米国が過去最高水準にある軽油価格の抑制に向けて輸出を禁止すれば、米国の製油所の稼働が抑制されかねないとの懸念が高まった。ANZのアナリストは、米国が軽油輸出を制限すれば米国外の供給が逼迫するとし、欧州の価格は米国からの供給減少の可能性に反応していると分析した。
一方、調査会社ケプラーが28日に公表した暫定データによると、中東主要産油国の9月の原油輸出量は日量1280万バレルに回復し、2月のイラン戦争開始以降で最高となった。サウジとアラブ首長国連邦(UAE)が輸出を増やした。
輸出回復は、ホルムズ海峡経由の輸送が持ち直したことによる。同海峡経由の9月の輸送量は日量約740万バレルに達する見通し。サウジは東西パイプラインが攻撃で損傷したことを受け、原油の輸出拠点を紅海沿岸のヤンブー港から東部のラスタヌラ港に切り替えた。