6月、ホワイトハウスは移民関税執行局(ICE)の捜査官が人々を拘束する様子を映した動画にアリアナ・グランデの楽曲「バイ」を使い、TikTok(ティックトック)に投稿した。

曲の無断使用にグランデが抗議すると、実にトランプ政権らしいやり方で反撃した。彼女の別の曲を別の動画に使ったのだ。

今度はトランスジェンダーのスポーツ選手を排除する内容の動画に、「ウィ・キャント・ビー・フレンズ(ウェイト・フォー・ユア・ラヴ)」を流した。グランデはコメント欄に「私の音楽を二度と使わないで」と書き込んだ。

グランデだけではない。テイラー・スウィフトもサブリナ・カーペンターもオリビア・ロドリゴもケイティ・ペリーも、トランプ政権の勝手な楽曲使用に抗議した。

ICEの移民拘束動画に楽曲を使われたアリアナ・グランデ KYLIE COOPER-REUTERS

アーティストたちの猛反発を食らい、トランプ大統領も対処に困っている……と思いきや、彼は進んでこの状況をつくっているようにも見える。「ハリウッドと大衆文化は左派のもの」という昔ながらの保守政治家の不満を、トランプは逆手に取った。

左寄りでも何でも使ってしまうが勝ち。人々の注目が希少かつ貴重な現代社会では、アーティストがかみついてくれればむしろ儲けもの。曲の使用が再び注目を浴びる。

トランプのSNS戦略は「右派のパンクロック」
【関連記事】