Hyeyoon Cho
[ソウル 16日 ロイター] - 韓国の個人投資家が今年上半期に届け出た詐欺被害額は約2億5000万ドルと、前年同期比で約2割増加した。韓国株の急変動につけ込み投資家を惑わせ、資金を盗む手口が目立った。ロイターが確認した警察のデータで明らかになった。
データによると、警察は上半期に株式の銘柄推奨チャットルームに関連する詐欺事件、3506件、被害総額3360億ウォン(2億4657万ドル)相当を調査した。被害件数自体は前年同期比で4.1%の増加にとどまるが、金額は19.8%増加している。
上半期に韓国の主要株価指数KOSPIは世界最高の上昇率を記録し、6月19日に最高値を付けた後、44%下落した。
金融詐欺を専門とする複数の弁護士によると、詐欺師らは株価急騰に乗り遅れるのを恐れる投資家心理を巧みに利用した。経験の浅い個人投資家が特に狙われやすかったという。
韓国の詐欺師は近年、暗号資産(仮想通貨)や不動産に着目した手法を用いていたが、今年は株価が急騰したため、個人株式投資家を狙う手口へと大きくシフトしたと弁護士は説明している。
手口の一つは、著名な証券会社のアナリストや金融インフルエンサーの動画にコメントを残し、それらのフォロワーをプライベートチャットルームへ誘い込むことだった。詐欺師らはチャットルーム内で銘柄推奨サービスの対価として数千から数十万ドルの会費を請求したり、投資資金を振り込むよう説得したりするなどした。
ある弁護士は「市場の変動が激しくなると不確実性も増し、その時こそ個人投資家の心理は揺らぎやすくなる」と述べた上で「詐欺グループはそこにつけ込み、自分らを信用するよう促す」と説明した。