Gianluca Lo Nostro Tassilo Hummel
[パリ 15日 ロイター] - フランス上場企業の時価総額ランキングで化粧品大手ロレアルが15日、高級ブランド大手モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)を抜いて首位に立った。販売低迷とさえない業績に苦しむ高級ブランド業界に対する市場の評価が厳しくなった形。取引終了時点で非高級ブランド企業がパリ市場の時価総額首位となるのは2017年以来だ。
ロンドンの調査会社ベレンベルクのアナリスト、ニック・アンダーソン氏は「リップスティック効果」が背景にあると指摘した。景況感が悪化する局面では高価なバッグや靴、ドレスよりも、比較的手ごろな価格のぜいたく品が売れやすくなるという。
アンダーソン氏は「消費者は高額な高級品を購入する余裕がなくなり、その代わりに口紅のような小さなぜいたくで満足感を得ようとしている」と述べた。
LSEGのデータによると、ロレアルの時価総額は15日終盤時点で約2030億ユーロ(2340億ドル)、LVMHは2010億ユーロだった。
高級ブランド業界は、中国経済の長期低迷や中東情勢の悪化を受け、この3年間で縮小傾向が続いている。コンサルティング会社ベインの分析では、度重なる値上げによって高級ブランド製品が手の届きにくい存在となり、約6000万人の消費者が高級品市場から離れた。
ロレアル株は年初来で約5%上昇した一方、LVMH株は約35%下落している。