Kentaro Sugiyama
[東京 15日 ロイター] - 国土交通省が15日に発表した7月1日時点の都道府県地価(基準地価)によると、全国・全用途平均の地価は前年比1.5%上昇し、5年連続のプラスとなった。上昇率は前年と同水準で、バブル期末期にあたる1991年(3.1%)以来の伸びを維持した。景気が緩やかに回復する中、全体として上昇基調が続いている。
<名古屋圏や地方4市は伸び鈍化>
三大都市圏の全用途平均は前年比4.4%上昇と、前年から伸び率が0.1ポイント拡大した。東京圏と大阪圏が上昇幅を拡大した一方、名古屋圏が上昇幅を縮小した。
地方圏は同0.4%上昇と、伸び率は3年連続で同水準。このうち、地方4市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)は同4.1%上昇と、伸び率が1.2ポイント縮小した。
伸び率が縮小した名古屋圏や地方4市では、地価や建築費の上昇などを背景に住宅購入を控える動きや新規開発への慎重姿勢がみられた。
<住宅地・商業地とも上昇続く>
用途別では、住宅地が全国平均で同1.0%上昇し、5年連続のプラスとなった。東京や大阪など大都市圏の中心部で高い伸びがみられたほか、ウインタースポーツを楽しめるリゾート地や、子育て環境の整備で転入者が増えている地域でも上昇した。
商業地は同2.9%上昇と、前年から上昇幅を0.1ポイント拡大し、5年連続のプラスとなった。主要都市で店舗やホテル需要が堅調なほか、オフィスも空室率の低下や賃料上昇を背景に収益性が改善し、地価を押し上げている。住宅地と同様、インバウンド(訪日客)の増加を受けて観光地の地価も上昇を続けた。マンション需要との競合がみられる地域でも地価の大幅な上昇が続いている。
<最高価格は銀座、上昇率トップは白馬>
地価が最も高かったのは、21年連続で東京都中央区銀座2丁目の「明治屋銀座ビル」だった。1平方メートル当たり5250万円で、前年から11.9%上昇した。上昇率が最も大きかったのは長野県白馬村の商業地で、35.6%上昇した。
基準地価は各都道府県が毎年7月1日における地価格を調査・公表し、国土交通省が全国状況を取りまとめている。今回の調査対象は2万1466地点。国交省が実施する公示地価(毎年1月1日時点の調査)と相互補完的な関係にある。
なお、今回の調査には7月28日の「令和8年熊本地震」と、8月13─14日の「令和8年8月千葉豪雨」による影響は反映されていない。