Libby George

[ロンドン 10日 ロイター] - グローバル・プライベート・キャピタル・アソシエーション(GPCA)のデータによると、新興国向けプライベートクレジットに対する2026年上半期の投資額は87億ドルと、前年同期の36億ドルの2倍超となった。

GPCAの調査担当マネージングディレクター、ジェフ・シュラピンスキー氏は、投資する年金基金、保険会社などの機関投資家について「成長市場、特にアジアをターゲットとしたプライベートクレジット戦略に対する有限責任パートナー(LP)の関心が続いている」として、力強い資金流入が今後も続く可能性があると強調。一方「インフレリスクの継続、貿易摩擦、地政学的紛争によって、世界的な信用情勢は不透明だ」と慎重な姿勢も示した。

GPCAは約300の民間の投資家から預かった総額2兆ドルの資産を運用している。GPCAは26年上半期の取引件数が215件、取引総額は67億ドルと、前年同期の118億ドルから減った。25年通年の取引件数は373件となり、年間の取引総額としては過去最高の225億ドルとなった。

一方、投資会社ナインティ・ワンは年末までに5億―10億ドルの新興市場向けインフラ債務ファンドを立ち上げる計画だ。国際金融公社(IFC)、アジアインフラ投資銀行(AIIB)、スウェーデンの政府系ファンド「スウェッドファンド」が出資することを既に表明している。

ナインティ・ワンのプライベート市場担当最高商業責任者(CCO)のナズミーラ・ムーラ氏は、地政学的な変化によって米国からの分散投資が促進される中で、投資家は新興市場のリスクを再評価しているとの見解を示した。

オルタナティブ投資管理協会(AIMA)によると、プライベートクレジットは過去20年間に拡大し、世界で3兆5000億ドル規模に成長した。ただこのうち新興市場への投資は1割未満にとどまっている。

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