Maria Martinez

[ベルリン 8日 ロイター] - ドイツのクリングバイル財務相は8日、連邦議会下院で2027年度予算案について、脅威が高まる中での防衛費の増額を正当化し、「ドイツは新たな債務を負わなければ自国を守ることができない」と述べた。

トランプ米大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に対してより多くの負担を求める圧力を強めていることや、当局がロシアやイランなどの国々からのサイバー脅威やハイブリッド脅威の増大を警告していることを受け、ドイツは防衛・安全保障への支出を拡大している。

ドイツ政府は7月に27年予算案と30年までの中期財政計画を閣議決定し、戦争に伴うエネルギーショックや長年にわたる投資不足から低迷するドイツ経済を守るため、投資と防衛費を増額した。

27年から30年にかけて、ドイツは総額8382億ユーロ(9732.3億ドル)の借り入れを計画している。

1920年代のハイパーインフレの経験が依然として国民心理に傷を残しているドイツでは、借り入れに対する反対意見が根強い。

だが、クリングバイル氏は「われわれは未来に投資し、安全保障に投資し、明日も行動し続けられる自由を築いている」と述べ、国を将来に向けてより強靭なものにするための投資拡大を擁護した。

5000億ユーロのインフラ整備向け特別基金と、防衛分野における借入規制の緩和により、投資総額は前政権下での25年の789億ユーロから、27年には1175億ユーロに増加する見込みだ。

7月に承認された予算案によると、中核的な防衛費は26年の822億ユーロから、27年には1090億ユーロに増加する見込みだ。ウクライナへの支援やその他の安全保障関連支出を含めると、総額は1301億ユーロに達する。

クリングバイル氏は、ドイツが防衛に投資するのは戦争を行うためではなく、戦争しなくて済むようにするためだと述べ、ロシアの戦争はウクライナだけに留まらないと語った。

同氏はまた、防衛への投資が、低迷していたドイツ経済を成長軌道に戻す一助となっていると主張した。

イラン情勢による物価高や米国の関税措置による不確実性にもかかわらず、ドイツ経済は回復力を示し、第2・四半期には0.3%の成長を記録した。

複数の経済研究所は、政府支出の増加が今年上半期の予想を上回る回復を牽引したとして、26年および27年の経済成長予測を上方修正した。

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