Andrew Hay
[タオス(米ニューメキシコ州) 8日 ロイター] - トランプ米大統領が西部ニューメキシコ州を「ニューアメリカ州」に改称すると示唆したことについて、同州の住民らは8日、歴史と文化を消し去ろうとする試みだと一蹴し、全面拒否の姿勢を明確にした。
トランプ氏はメキシコとの貿易交渉が激化する中で、6日に改称案を示した。
ロイターが取材した十数人のニューメキシコ州住民は全員、この案に冷淡な反応を示し、同州の共和、民主両党の政治家らも案を退けた。
同州ピクリス・プエブロに暮らす陶芸家で、先住民コミュニティーに属するエセル・ヤザさん(67)は「トランプ、あなたは正気じゃない。私たちから何一つ奪うことはできない」と語る。
同州の歴史家ロブ・マルティネス氏によると、1560年代にスペインの探検家らが「ラ・ヌエバ・メヒコ(ニューメキシコ)」と名付けた同州に最初に居住したのはプエブロの人々だ。マルティネス氏は「ニューメキシコは美しい名称であり、歴史的で、響きも素晴らしい。ニューアメリカにはそうした魅力がない」と切り捨てた。
メキシコ系米国人でペンキ・屋根職人のヘスス・トレビゾ・マルティネスさんは、ニューアメリカ案はメキシコにルーツを持つ人々に対する攻撃だと指摘。「純粋な人種差別からやっていることだ」と語った。
トランプ氏はなぜニューヨーク州やニュージャージー州の改名を試みないのか、と問う人々もいた。
2024年の大統領選でトランプ氏に投票した同州出身の米空軍法務管理者、ラリー・クルーズ氏(65)は「ここまでして私たちの歴史を消し去ろうとすることが恐ろしい」と述べた。