Olivia Le Poidevin

[ジュネーブ 8日 ロイター] - クラスター(集束)弾規制に取り組む非政府組織(NGO)、クラスター弾連合(CMC)は8日公表した年次報告書で、2025年のクラスター弾による世界の死傷者数が少なくとも1063人に達し、記録が残る中で3番目に多い年間被害となったと明らかにした。大半はウクライナで発生した。報告書は、クラスター弾禁止条約の見直し会議を前にまとめられた。

この報告書によると、死傷者の87%が民間人で、約5分の2を子どもが占めた。CMCのタマール・ガベルニック事務局長は「条約は被害を受けた地域社会への支援に寄与している。しかし人的被害の増加に加え、条約非加盟国による使用や生産、移転が続き、新たな動きも見られることは、これまでの成果が当然視できないことを示す強い警告だ」と述べた。

CMCが把握した年間死傷者数の最多は、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した22年の1172人だった。

クラスター弾は地上や航空機から発射され、空中で爆発して多数の子弾を広範囲に散布する兵器。生存者は爆風や火傷による重傷を負うケースが多く、生涯にわたる医療支援が必要となる場合がある。また不発弾は紛争終結後も長期間にわたり危険を残す。

同条約には112の締約国が参加し、クラスター弾の使用禁止に合意しているが、ロシア、ウクライナはいずれもクラスター弾に関する条約に加盟していない。

ロシアは従来、クラスター弾は合法的な兵器との立場を示し、人道上の問題は不適切な使用によって生じると主張している。

報告書は、ウクライナもクラスター弾を使用したと認定した一方で、ウクライナ軍は使用に際し国際人道法の規範を順守しているとしている。

調査対象期間中にクラスター弾を使用したのはロシアとウクライナのほか、いずれも条約非加盟国のイラン、ミャンマー、タイだった。CMCは10年から被害状況を記録している。

また中国、イスラエル、北朝鮮、ロシア、韓国など9カ国で新たな生産の証拠が確認されたという。

赤十字国際委員会(ICRC)は、今月中旬にラオスのビエンチャンで開かれる条約見直し会議を前に、より多くの国がクラスター弾禁止条約に参加するよう呼びかけた。

ICRCの法務顧問ファハド・アハメド氏は「より多くの国々、特に主要な軍事大国がこの条約に参加する必要がある」と述べた。

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