Courtney Rozen AJ Vicens
[ワシントン 8日 ロイター] - 米政府は8日、中国の人工知能(AI)企業が、米国のAI企業の技術を悪意を持って複製していると非難した。今月予定される米中首脳会談を控え、両国関係が複雑化する可能性がある。
米当局者は声明で、中国の新興AI企業ディープシークやムーンショットAI、電子商取引(EC)大手アリババを含む中国企業6社が、自社のAI製品をより迅速に学習させるために、米国製AIモデルの派生版を利用していると非難。これらの企業は「おそらく中国政府が認識した上で」こうした行為を行ったとし、米アンソロピック、オープンAI、アルファベット傘下グーグル、スペースXのAIモデルを標的にしていたと指摘した。
さらに、「中国を拠点とするAI企業は、産業規模で、攻撃的かつ悪意のある、標的を絞った蒸留を行っている」と述べた。
米法執行・情報当局の声明によると、中国企業は「蒸留(ディスティレーション)」と呼ばれる手法で米国のAI研究機関の知的財産を複製したという。蒸留とは、強力な新AIツールの訓練コストを引き下げる取り組みの一環として、より大規模で高価なモデルの出力を使って小規模なAIモデルを訓練する手法。
在ワシントン中国大使館は、蒸留に関する疑惑についてのコメント要請に対し、直ちには回答しなかった。
ロイターは以前、米国と中国が9月中旬に予定する対話で、AIの安全性を巡るリスクについて協議する準備を進めていると報じていた。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は9月24日にワシントンで首脳会談を開く予定。