Andy Bruce
[コべントリー (英イングランド)7日 ロイター] - 英国のヒーリー財務相は7日、就任7週間で初の重要演説をイングランド中部の製造拠点で行い、増税と歳出の難しい選択を迫られる年次予算を前に、経済面で明るい展望を訴えた。
バーナム首相が掲げる中央政府からの権限委譲計画が経済成長の回復に寄与するとし、各都市圏に地域の産業戦略の策定と民間投資を誘致するためのより大きな権限を与えるプランを発表した。
また、財政規律の徹底や、企業および国民の負担増を抑制する姿勢を強調。2029年に予定されている次期総選挙までに規制コストを25%削減することも盛り込んだ。
ただ成長重視や規制緩和、生活費の負担軽減については、前政権の政策の継続にとどまった。「成長は依然として脆弱だが、今年上半期は主要7カ国(G7) の中で最も速いペースだ。生産性も他国に数十年にわたり遅れを取ってきた後、ようやく上昇し始めている」と述べた。
英最大の自動車メーカー、ジャガー・ランドローバー(JLR)が演説の最中、今後2年間で世界全体で4000人の人員を削減する計画を明らかにした。雇用への脅威について問われたヒーリー氏は、政府が一部の主要な経済拠点に依存するのではなく、英国全体で幅広く成長を促す必要があることを示すものだと述べた。過去の政権も成長促進を重点課題としてきたが、成果は限られていた。
また英国に楽観的な展望を示したいと語った。ヒーリー氏は10月28日に初の予算案を発表するが、税制計画についてのコメントは繰り返し避けた。イラン戦争に伴う原油価格上昇のインフレ的影響や、財政余地の縮小、歳出拡大の確約を巡り市場は懸念を強めている。
世界的な金利が数十年ぶりの高水準に急上昇する中で政府債務の返済コストが増大しているが、ヒーリー氏は政府支出抑制の必要性について正直でなければばらないと述べた。