Florence Tan

[シンガポール 7日 ロイター] - 7日アジア時間の原油先物価格は続伸している。ホルムズ海峡などを航行する船舶を巡り米国とイランが報復攻撃の応酬を続けており、中東からの供給が長期的に混乱するとの懸念が高まった。

2354GMT(日本時間午前8時54分)時点で北海ブレント先物は0.52ドル(0.54%)高の1バレル=96.80ドル。米WTI先物は0.66ドル(0.72%)高の92.14ドル。

先週は北海ブレント先物が7.8%上昇、米WTI先物は約10%上昇した。米国とイランが攻撃を再開し、ホルムズ海峡の原油輸送量が減少したためだ。

米中央軍(CENTCOM)によると、米軍は5日、イラン産原油のタンカー3隻を攻撃した。うち1隻はイランの主要な原油輸出拠点であるカーグ島沖にあった。

イスラム革命防衛隊の海軍は同日、ホルムズ海峡内の「無許可の航路」を通航していた原油タンカー3隻と、他の海域にいた米国関連の船舶3隻を標的にしたと発表した。

海事情報会社マリスクスは、5日の攻撃について「海上での紛争が大幅にエスカレートしたことを示す」と指摘。「商業タンカーが今や相互の経済的圧力の手段として意図的に利用されており、軍事衝突と商業船舶輸送を隔ててきた従来の一線が大きく損なわれている」と懸念した。

分析会社ケプラーが7日公表したデータによると、直近10日間でホルムズ海峡を通過した商品船は1日平均10隻にとどまり、5月以来の低水準となった。

イラン最高安全保障委員会のレザイ書記は6日、ホルムズ海峡の外側に立ち入り制限区域が近く設定されると国営メディアを通じて表明した。

一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は6日の会合で、10月の生産方針を据え置くことで合意した。

ANZのアナリストはリポートで、米・イラン双方が抑制の効いた軍事行動を交える中で対立が長期化するのが最も可能性の高いシナリオとなっており、中東供給の完全回復への道筋を遅らせる公算が大きいと分析した。

その上で「2026年末までは輸出が制約されたまま推移し、第4・四半期後半にかけて徐々に再開されると予想する」と指摘。開戦前の輸送量に戻るのは27年第1・四半期後半か第2・四半期前半になると予想した。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。