David Shepardson
[ワシントン 31日 ロイター] - ダフィー米運輸長官は8月31日の中西部ミシガン州での演説で、新車の燃費性能に将来要求する基準を大幅に引き下げる方針を明らかにした。バイデン前大統領は温室効果ガス排出量と化石燃料使用の削減に向けて燃費性能基準を厳格化し、電気自動車(EV)への移行を促していたのに対し、気候変動を「詐欺」と決め付けているトランプ大統領はこれを覆して基準を大幅に緩和する。
自動車メーカー各社は、道路交通安全局(NHTSA)が昨年12月に提案した2031年までに全車種平均で1ガロン当たり34.5マイル(1リットル当たり14.7キロ)が採用されると見込んでいる。バイデン前政権下では1ガロン当たり50.4マイル(1リットル当たり21.4キロ)を求めていた。この提案で新車1台当たりの製造費が930ドル低減することが見込まれる一方、50年までの燃料消費量が約1000億ガロン増加し、燃料費が1850億ドル増え、二酸化炭素排出量が約5%増えると試算されている。
ダフィー氏は「私たちは(ミシガン州の自動車産業集積地)デトロイトが、民主党が米政府に造らせたい車ではなく、米国人が買いたいと思う車を造ってもらいたいからこそ、常識的な燃費基準を発表しようとしている」と主張した。
NHTSAは昨年12月、2022年型モデルにさかのぼって燃費基準を緩和し、その後は31年まで毎年0.25―0.5%ずつ引き上げることを提案した。バイデン政権は24年型および25年型の燃費基準を年率8%引き上げ、26年型には10%、27―31年型には年率2%それぞれ引き上げることを決めていた。
自動車メーカーは過去に燃費基準を上回っていた場合には、将来活用できる排出枠を獲得できる。新たな基準で22年型にさかのぼって燃費基準を緩和することで、各社は将来の燃費基準をより容易に達成できるようになる。
共和党が上院、下院ともに過半数を占めている連邦議会は25年、新車が燃費基準を達成していない場合に罰金を徴収する制度を廃止することと、EV購入に対する7500ドルの新車税額控除を終了することを承認した。罰金徴収制度の廃止により、自動車メーカーは数億ドルの支出を回避した。