Rachel More Christina Amann

[ドイツ、ドレスデン 31日 ロイター] - ドイツ最大の産業別労働組合IGメタルは31日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が過去に合意した事業再編計画を撤回または見直そうとする場合、最大限の抵抗を行うと警告した。ただ週末に予定される重要な監査役会を前に、ストライキ実施には言及しなかった。

VW経営陣と労働組合は7月以降、大規模な経営再編を巡って対立を深めている。約2年前に数カ月の厳しい交渉と警告ストを経ていったん再編計画がまとまったにもかかわらず、経営側が新たな再編案として工場閉鎖、一部事業の切り離し、さらに約5万人の人員削減を持ち出してきたからだ。実現すれば同社にとって過去最大級の改革となる。

こうした追加措置は、関税負担やアジア勢との競争激化、中国市場の低迷への対応を目的としている。

IGメタル幹部のトルステン・グレーガー氏は、閉鎖候補の1つとされるハノーバー工場で開かれた従業員集会で「監査役会がこの合意を再び覆そうとするのであれば、全拠点の現場は激しく反発するだろう。われわれは持てる力のすべてを使って対抗する」と強調した。

VWの監査役会は9月5日に会合を開き、現在提示されている3つの競合する再編案について採決を行う予定。これにより事態が一段と紛糾し、臨時株主総会の開催につながる可能性もある。

同じ集会で発言したアルノ・アントリッツ最高財務責任者(CFO)は、雇用維持に最大限努める考えを示した一方で、ハノーバー、エムデン、ネッカーズルム、ツビッカウの各工場については、将来の生産計画に実行可能な代替案がないと説明した。

アントリッツ氏は、過剰な生産能力を削減せず現状の生産体制を維持した場合、年間約15億ユーロ(17億4000万ドル)の恒常的なコスト負担が発生するとの見方を示した。

VWはドイツ有数の民間雇用主となっている点から、今回の経営危機には各州政府も強い関心を寄せている。工場閉鎖が地域経済に打撃を与え、支持率を伸ばす極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を利する恐れがあるためだ。

東部ザクセン州のクレッチュマー州首相は、ツビッカウ工場を抱える同州への影響を最小限に抑えるため、労働者、経営陣、政治指導者が協力すべきだと訴えた。

クレッチュマー氏はロイターに「われわれ全員が協力しなければならない。ドイツでの製造をより良く、より容易に、そしてより低コストにする必要がある」と語った。

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