[28日 ロイター] - ロシアのガソリン生産量は、ウクライナによる相次ぐドローン(無人機)攻撃によって主要製油所の操業停止が続いた影響で、8月末時点で国内消費需要の約7割の水準まで落ち込んだ。業界関係者2人が明らかにした。
ウクライナは、ロシアの収入源を抑制する狙いからエネルギー関連インフラへの攻撃を強化。これによりロシア国内では燃料不足が深刻化し、石油製品の輸入拡大や燃料販売規制の維持を余儀なくされている。7月末には一部地域で燃料販売規制の緩和や解除が始まり、一時的に状況は改善したものの、8月に入ると不足が再び鮮明化した。
関係者の話では、8月末のガソリン生産量は、5月から続いていた燃料危機の第1波がピークに達した7月上旬とほぼ同水準まで低下し、各地方当局は顧客ごとの購入量制限や自動車のナンバープレート番号に応じた販売スケジュールの導入など、販売規制を再び強化している。
過去1週間にはペルミ、ニジニ・ノブゴロド、ヤロスラブリの主要製油所がドローン攻撃を受け、操業停止に追い込まれた。これらの施設はいずれも自動車用ガソリンの主要生産拠点だ。
関係者は、緊急操業停止の影響でガソリン生産と市場需要の落差は1日当たり約3万5000トンに広がり、現在の生産量は1日当たり約8万トンにとどまっていて国内需要の約70%しか賄えていないと説明した。
8月の平均ガソリン生産量は1日当たり約9万トンで、夏季の推定需要である1日当たり11万5000トンの約80%に相当する。
ロシア・エネルギー省はロイターのコメント要請に回答しなかった。
燃料不足を受け、ロシアは石油製品の輸入を拡大している。市場関係者によると、8月のアジア諸国からの海上輸送による石油製品供給量は約27万トン、ベラルーシからのガソリン輸入量は約15万トンに達して1日当たり約5000トンとなる見込みだ。
トレーダーの推計に基づくと、8月中にロシアへ到着した輸入ガソリンは既に約22万トンに達しており、平均すると1日当たり約7000トンとなる。
こうした輸入分が国内生産を補うことで、8月の国内市場向け供給量は1日当たり平均約9万7000トンと、需要の約85%を満たす水準になるとみられている。