[ニコシア 30日 ロイター] - 北キプロス沖で30日、乗客乗員267人を乗せたフェリーが転覆し、少なくとも8人が死亡したほか、18人が行方不明となっている。

当局によると、民間所有のフェリーは現地時間午後0時30分(日本時間午後6時30分)にキレニア港を出港し、直後に浸水し始めた。原因は明らかになっていない。船は東地中海のトルコ・タシュジュ港に向かっていた。

生存者の証言によれば、フェリーは不規則な動きを見せ、最後に水面に強く打ち付けられた際、双胴船の船首部分が破損して浸水したという。乗員8人を含む乗船者のうち241人は救助された。

事故は地元住民や観光客に人気の保養地キレニアの沖合で発生した。フェリーは北キプロス・トルコ共和国とトルコを毎日結ぶ複数の往復便の一つだった。

ビデオ映像には救命胴衣を着けた人々が転覆した船体の上に座ったり立ったりしている様子が映っており、当局は沿岸警備隊の船や民間船を出動させて岸への搬送を急いだ。

生存者の1人はCNNトルコに対し「船はひどく揺れていた。絶えず水面から浮き上がっては激しくたたきつけられていた」とし、「3、4分後、フェリーは高く跳ね上がり、その後、激しく落下した。左前方が裂け、水が流れ込み始めた」と語った。

北キプロス当局によると、船長と乗員7人が事情聴取のため拘束された。午後遅くまでに船は完全に沈没し、水深514メートルの海底に沈んだ。トルコの潜水士が捜索を支援するという。

キプロス島は29日、激しい暴風雨に見舞われていた。

北キプロスのエルヒュルマン大統領は転覆の原因を問われ、前日の暴風雨に言及したものの、30日の天候は航行に適していると判断されていたと述べた。

北キプロスはトルコのみが国家承認しており、トルコが経済・軍事の両面で支援している。

トルコのエルドアン大統領は影響を受けた家族に哀悼の意を表した。国際的に承認されているキプロス政府も哀悼を示すとともに支援を申し出た。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。