Howard Schneider Ann Saphir

[ジャクソンホール(米ワイオミング州)28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長は28日、米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、基調的なインフレ率が目標の2%に向かっていると確信できなければ、FRBには「やるべき仕事がある」と述べた。金融環境が引き締め的とは言い難いとの認識を示すとともに、物価上昇圧力の抑制に向けて追加利上げが必要となる可能性を、これまでで最も明確に示唆した。

ウォーシュ議長は「基調インフレ率が目標に向かって明確かつ十分な速度で進んでいると確信できなければならない。そうでなければ、われわれにはやるべきことがある。それがわれわれの仕事かつ使命であり、果たすべき責務だ」と述べた。

FRBが重視する個人消費支出(PCE)価格指数が7月に前年比3.7%上昇したことに触れ、「過去2年間の進展は限定的だった」とし、最近のデータは「基調的なトレンドが有意に改善したことを示していない」と指摘した。

同時に、利上げの時期については言及せず、今回の発言を「フォワードガイダンス」と受け取るべきではないと強調した。

金融市場では9月利上げ観測が強まり、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率はほぼ五分五分となった。

ウォーシュ議長はさらに、インフレ期待は現時点で安定しているとしつつも、注視する必要があるとし、「インフレ期待が不安定化しないようにすることがFRBの仕事だ」と言明した。

経済は底堅さを維持しているように見えるだけでなく、現在の市場金利と12月以降据え置かれている短期政策金利を考慮すると、「信用市場と融資市場には政策抑制の兆候はほとんど見られない」との認識を示した。

最大雇用と物価安定というFRBの二大責務を達成するために「短期金利が主要な政策手段だ」と述べた。

最近のベセント米財務長官による市場介入については直接言及しなかったものの、「適切な金融政策を運営するには、できる限りフィルターのかかっていない明確な市場シグナルが必要だ」との見解を示した。

また、長期的課題を検討するため設置した5つの作業部会の提言について、「後日示されるもので、現在の政策局面における意思決定には影響しない」と説明。「将来の政策課題に備える上で、こうした知的投資によって、われわれははるかに良い準備ができるようになると考えている」と述べた。

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