<為替> 一連の米経済指標が消化される中、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対しおおむね横ばいで推移した。市場では28日にウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長が経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行う講演が注目されている。終盤の取引でドル/円は0.09%高の1ドル=159.45円。 日銀の氷見野良三副総裁は27日の記者会見で、今後の利上げのペースやタイミングは「経済・物価の中心的な見通しが実現する確度やリスクを点検しながら、検討していくということに尽きる」と指摘。市場では9月利上げの織り込みが進んでいるが、こうした状況にはコメントせず、「特定の会合で何をするかについて申し上げるのが適当とは思わない」と述べるにとどめた。 ウォーシュ議長の講演を巡っては、米国債利回りの上昇が金融引き締めの一部を代替し得る環境の中で、FRBがどのように政策運営を行っていくのか手掛かりを示すか注目されている。 シルバー・ゴールド・ブル(カナダ・トロント)の外為・貴金属リスク管理部門ディレクター、エリック・ブレガー氏は「ウォーシュ氏が債券市場の価格シグナルをより明確にするためにFRBは発言を控えるべきだと主張している一方で、ベセント財務長官は介入によってそのシグナルをゆがめようとしており、つじつまが合っていない」と指摘。こうした状況下で「ウォーシュ氏が28日の講演で見解を明確に示すことが一段と重要になる」とし、「そうしなければドルは急落する可能性がある」と述べた。 BNYの欧州・中東・アフリカ(EMEA)担当シニア市場ストラテジスト、ジェフ・ユー氏は、過去3年間のジャクソンホール会議で最も明確に見られたパターンは「具体的な政策メッセージの内容にかかわらず、月末にかけてドル売りが続く」ことだと指摘。「講演の内容で左右されるのは季節的な資金フローの規模であって、資金フローの方向性ではない」と述べた。ジャクソンホール会議はこの日から3日間の日程で開催。ウォーシュ議長の講演が注目されているものの、ウォーシュ氏は金融政策の先行きについて具体的な指針を示すことは避けるとの見方が大勢になっている。会議初日のこの日は、カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁、クリーブランド地区連銀のハマック総裁、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁が米国のインフレ見通しに対する懸念を表明した。終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.05%高の99.18。ユーロ/ドルは0.03%安の1.1646ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米国債利回りは27日、小幅上昇した。トレーダーは、金利政策に関する新たな手掛かりを求めて、28日にワイオミング州ジャクソンホールで開催されるシンポジウムでのウォーシュFRB議長の講演を待っている。ただ、ウォーシュ議長はフォワードガイダンス(先行き指針)を控えるという姿勢を見せている。これは28日の講演で新たな手掛かりがほとんど得られない可能性を示唆する。 DRWトレーディングのマーケットストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「議長は、自身が望む変更やFRBの政策運営のあり方から後退することはないだろう。そして9月に何が起きるかを予告することもしないだろう」と述べた。 トレーダーは、9月のFRB会合での利上げ確率を35%、12月までには75%と織り込んでいる。 FRBの金利見通しと連動しやすい2年債利回りは0.59bp上昇の4.23%。 指標となる10年債利回りは0.83bp上昇の4.672%。 2年債と10年債の利回り格差は44bpに拡大した。27日発表の統計では、新規失業保険申請件数が2週連続で減少し、失業保険継続受給者数も1カ月ぶりの低水準に低下した。7月の雇用者数が予想外に減少したものの、労働市場は安定を保っていることが示された。FRBはインフレ抑制に注力する余地を得られるとみられる。 米財務省が27日に実施した440億ドルの7年債入札は、堅調な需要が確認された。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 反発し、ナスダック総合がアウトパフォームした。半導体大手エヌビディアが示した強気の売上高見通しが人工知能(AI)ブームの勢いを改めて示し、ハイテク株の買いを後押しした。エヌビディアは力強い業績見通しが投資家の高い期待に応えたことを受けて8.7%上昇。AIインフラ構築の中核を担う企業の著しい成長が続く中、ハイテク株高にはまだ上値余地があるとの見方が強まった。 イートロのグローバル市場ストラテジスト、レイル・アコナー氏は「エヌビディアの決算はAIブームの需要が枯渇していないことを示している。ただ、その成長を実現するコストと資本負担は増している」と指摘した。 フィラデルフィア半導体指数は2.3%上昇。S&P総合500種の主要11業種では情報技術が3.4%高と上昇率トップだった。顧客管理ソフトウエア大手のセールスフォースは22.6%急伸。通期の売上高と利益見通しを引き上げるとともに、アンソロピックのAIモデル「クロード」を統合した新たなプラグインを投入したことを好感した。 サイバーセキュリティーソフトウエアを手がけるクラウドストライクも20.5%高。第2・四半期の利益が市場予想を上回ったほか、通期売上高見通しを上方修正した。 セールスフォースとクラウドストライクの決算は、高度なAIツールが従来のソフトウエア業界を一変させかねないとの懸念を和らげ、売り込まれていたソフトウエア株への買い意欲が強まった。サービスナウやパロアルト・ネットワークスも上昇した。 一方、20億ドルの転換社債発行を発表したモデルナは4.6%安。ヒューレット・パッカード(HP)は第3・四半期にパソコン(PC)部門の出荷台数と利益率が低下したことを嫌気し、3%近く下落した。 エヌビディアの決算発表を通過したことを受け、市場の関心はウォーシュFRB議長が28日に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で行う講演に移る。この日はFRB当局者2人がインフレ見通しに懸念を表明し、利上げを支持する立場を改めて示した。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米ドル安を背景に小幅高となった。12月限の清算値は前日比0.2%高の1オンス=4664ドル。スポット価格は午後1時54分(米東部時間、日本時間午前2時54分)時点で0.4%高の1オンス=4607.90ドルだった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米国とイランを巡る外交協議進展への期待が後退し、3営業日ぶりに反発した。米WTI先物の清算値は前日比1.30ドル(1.6%)高の1バレル=83.53ドル。北海ブレント先物は1.86ドル(2.1%)高の89.70ドルだった。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが、トランプ米大統領は6月にイランと交わした覚書の条件に戻る意向はないと報じたことが手掛かり。同紙は関係者の話として、トランプ政権が仲介国に対し6月合意の復活には関心がないと繰り返し伝えており、今週活発化した協議再開に向けた外交努力を難しくしていると伝えた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 159.39/159.

40

始値 159.46

高値 159.51

安値 159.25

ユーロ/ドル NY終値 1.1651/1.16

54

始値 1.1639

高値 1.1659

安値 1.1637

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 98*31.0 5.1931

0 %

前営業日終値 99*03.0 5.1850

0 %

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.0 4.6762

0 %

前営業日終値 99*22.0 4.6640

0 %

5年債(指標銘柄) 17時00分 99*28.5 4.3996

0 %

前営業日終値 99*30.5 4.3860

0 %

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.3 4.2340

8 %

前営業日終値 99*26.0 4.2240

0 %

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 53569.44 +105.56 +0.20

前営業日終値 53463.88

ナスダック総合 26541.35 +411.16 +1.57

前営業日終値 26130.20

S&P総合500種 7730.99 +55.29 +0.72

前営業日終値 7675.70

COMEX金 12月限 4664.0 +10.7

前営業日終値 4653.3

COMEX銀 9月限 6943.1 +140.5

前営業日終値 6802.6

北海ブレント 10月限 89.70 +1.86

前営業日終値 87.84

米WTI先物 10月限 83.53 +1.30

前営業日終値 82.23

CRB商品指数 405.1659 +3.5158

前営業日終値 401.6501

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