David Lawder Humeyra Pamuk

[ワシントン 24日 ロイター] - 米トランプ政権は24日、イランとビジネス関係を持つ国々に対して関係を断つよう警告し、応じなければ二次制裁の対象にすると表明した。「経済版Dデー」と銘打った措置の一環だが、財務省は実際の制裁発動には踏み切らなかった。

イランとの戦争が約6カ月に及ぶ中、ベセント財務長官は、イランの世界的な金融ネットワークに対する「経済的総攻撃」を開始すると述べた。

しかし長官は、具体的にどの国が対象になるか、いつ制裁が発効するのかについては明言を避けた。財務省は、約60の個人・団体・船舶を新たに制裁対象に指定したが、イランの石油取引を助長したとされる中国の金融機関は含まれなかった。

ベセント氏は記者会見で「世界の金融システムを吹き飛ばしたいわけではない。基準を示した上で猶予期間を与えることが重要だと考えている。しかし、事態は非常に速く動く。われわれは本気だということを認識すべきだ」と語った。

中国はここ数年、イラン産原油の最大の購入国となっている。米国は中国による購入の抑制に向けた取り組みを強化しているものの、現時点では中国の大手銀行を制裁対象に指定するには至っていない。

中国の銀行に対する措置に踏み切る用意があるかを問われたベセント長官は、いかなる国も米制裁の射程外ではないと述べた上で、「イラン産原油を資金や弾圧に変換するエコシステムの一部として取引を仲介するのであれば、標的となる」と語った。

トランプ氏と中国の習近平国家主席は9月下旬にワシントンで会談する予定。中国の銀行に対して新たに制裁を科せば、中国産レアアース(希土類)の輸出継続と米国の対中関税抑制で昨年11月に成立した合意の延長交渉に悪影響を及ぼす可能性がある。

今回の措置は中国、アラブ首長国連邦(UAE)、シンガポールなどの国の事業が対象となり、フランスの食用油精製業者も含まれる。

ベセント氏によると、イラン政府が経済を支えるために利用しているデジタル資産、テクノロジー、金、航空、海運の5分野が新たに二次制裁の対象に追加された。

また、今週末までにある金融機関への制裁に関する「大規模な発表」があると予告したが、財務省報道官は詳細に関するコメント要請に応じなかった。

米国務省で制裁調整官を務め、現在は米シンクタンクのアトランティック・カウンシルに在籍するダニエル・フリード氏は今回の発表について「前評判ほどの中身はなかった」とするとともに、軍事衝突の再開よりは経済圧力の方がまだましとの見方を示した。

イランに対する圧力キャンペーンは効果が出るまで時間がかかり、忍耐と、協力を得るためのトランプ政権側の一定の譲歩が必要になる可能性があると指摘。「湾岸諸国の同意を取り付ける必要があり、彼らの要望に耳を傾け、粘り強く進めなければならない」と述べた。

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