Feras Dalatey
[24日 ロイター] - シリアとイスラエルは23日、ヨルダンで米国の仲介による高官級協議を開き、イスラエルによるシリア領内への最近の攻撃を受けた緊張の緩和を目指した。シリア国営通信SANAが外務省筋の話として伝えた。
SANAによると、協議ではイスラエルによる攻撃、拘束、標的作戦を停止するための具体的な仕組みや、将来のより広範な合意の基礎となり得る安全保障協定に向けた交渉の再開に焦点が当てられた。
イスラエルとトルコの間の緊張を緩和し、両国の対立がシリアに波及するのを防ぐための取り組みについても協議した。
シリアのシャイバニ外相は22日、ロイターに対し、イスラエルとの安全保障交渉が近く再開するとの見通しを示したが、両国間には信頼が欠如しているとも述べた。
シャイバニ氏によると、交渉はイラン紛争開始以来中断されていたが、シリアは先週のアブ・アルドゥフール空軍基地へのイスラエルの攻撃を受けて接触を完全に断絶したという。
米政府は1年以上にわたり、イスラエルとシリア暫定政権の間で安全保障協定を仲介しようとしてきた。
シャイバニ氏によれば、両国は今年初め時点で、シリア南部の安全地帯や国連部隊のみが展開する緩衝地帯の設置を含め、「ほぼ全て」の事項について書面上は合意していたが、シリアはイスラエル側に履行の意思があるかどうか疑念を抱いていたという。
SANAによると、23日の会合でシリア側は、アサド前大統領が失脚した2024年12月8日以前にイスラエルが占領していた位置までの撤退と、1974年兵力引き離し協定への全面回帰を当面の最優先事項として引き続き重視する姿勢を示した。
また、シリアが軍を再建し発展させる権利や同盟・提携関係を決定する権利を制限する取り決めは受け入れないとイスラエル側に伝えた。イスラエルが占領するゴラン高原について、シリア領であるとの立場を改めて表明したが、同地域の最終的な地位を巡る議論は時期尚早だと述べたという。
イスラエルはアサド政権崩壊後、自国の安全保障を守るために必要だとして、シリアの軍事施設への攻撃を繰り返している。シリアはイスラエルへの脅威にはなっていないとし、イスラエルによる攻撃や侵入の停止を求めている。