6月、日経平均株価は7万円の大台を初めて突破し、大きな注目を集めました。キオクシアホールディングス<285A>などAI・半導体関連銘柄の躍進は、市場に強烈なインパクトを残すものとなりました。

そこから遅れること2カ月。東証株価指数(TOPIX)が8月14日に史上最高値を更新しました。日経平均株価が軟調になっている中で強い動きを見せている背景には、日本株の物色対象の変化と、それを裏付ける力強い企業決算があります。

資金シフトが生んだTOPIXの底堅さ

TOPIX堅調の原動力となっているのが、日本企業の良好な決算です。2026年4〜6月期決算では、上場企業の約3割(28%)にあたる約530社が純利益で過去最高を更新しました。これは新型コロナ禍が本格化した2020年以降で最も高い水準となります。

製造業では円安進行が追い風になったほか、AI普及の恩恵が半導体メーカーに留まらず、幅広い業種へ波及しています。電子部品メーカーや、原材料高を適切に価格転嫁できた商社なども好調です。総じて、企業の「稼ぐ力」の向上が業績拡大につながりました。

日経平均株価とTOPIXの値動きの差は、算出方法の違いに起因します。そもそも日経平均株価は東証プライム市場に上場する225銘柄の「株価の平均」です。そのため半導体銘柄など株価水準の高い「値がさ株」の値動きに大きく左右される特徴があります。

これに対してTOPIXは、約1,650銘柄の「時価総額(株価×発行済み株式数)」をベースとします。日経平均に比べて特定の銘柄に振り回されにくく、銀行、商社、自動車といった幅広い産業の動向を反映しやすい構造になっているのです。

6月までの日経平均株価の上昇は、特定の半導体銘柄への資金集中に牽引されました。しかし、株価に割高感が台頭して利益確定の売りが優勢になると、一転して下落傾向に。

そこから流出した資金は、相対的に割安のまま放置されていたバリュー(割安)株や、好決算を発表した内需関連株へと向かいました。この資金シフトが、現在のTOPIXの底堅さにつながっています。

TOPIXのチャート
年初は3,450近辺だったTOPIX。8月14日に4,220.31ポイントの史上最高値を付けた。
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