Takahiko Wada
[東京 21日 ロイター] - 総務省が21日に発表した7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数、コアCPI)は、前年比1.8%上昇し、伸び率は前月の1.6%を上回った。昨年の燃料価格の下落の反動でエネルギーが前年比上昇に転じたほか、中東情勢の緊迫化によるナフサ高の価格転嫁の影響が広く出始めた。
市場では、インフレ加速の「芽」が見え始めたとして、9月利上げを後押しする内容だとの見方が出ている。
コアCPIは、ロイターが集計した民間調査機関の予測中央値に一致した。7カ月連続で2%を下回った。
エネルギー価格は0.6%上昇と、前月の0.4%下落からプラスに転じた。電気代は0.1%下落、都市ガス代は1.1%下落と、いずれも前月より下落率が縮小した。
家事用消耗品は6.3%上昇。値上げにより、台所用洗剤、漂白剤、柔軟仕上げ剤の伸び率が高い。
教養娯楽用耐久財は1.7%上昇。タブレット端末は18.1%上昇しており、人工知能(AI)需要の高まりが影響した可能性がある。
一方で、生鮮食品を除く食料は3.0%上昇と、伸び率は前月の3.1%を下回った。12カ月連続で伸びが鈍化した。値上げが相次ぐ半面で、コメ類が11.6%下落と2005年8月以来の大きな下落となったことが響いた。
コア対象529品目のうち、上昇は377、下落は120、変化なしが32。上昇品目は前月の379を下回った。
総合指数は前年比1.9%上昇し、伸びは前月の1.6%から拡大した。生鮮食品およびエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)も1.9%上昇し、伸びは前月の1.7%から拡大した。
CPIは今回から2025年基準に移行した。
市場では、日銀が9月に利上げするとの予想が強い。UBS証券の栗原剛次席エコノミストは、今回のCPIでインフレ加速の「芽」が見え始めたとして、「9月利上げの可能性を高めた」とする。
栗原氏は、基調的なインフレの上昇がさらに強まるリスクに直面しており、日銀は利上げペースを従来の半年に1回から四半期に1回に加速する必要性に迫られてきていると指摘する。