[台北 20日 ロイター] - 台湾政府は20日、2027年度の防衛費を前年比18%増の1兆1225億台湾ドル(352億4000万米ドル)とすることを正式に提案した。防衛費が1兆台湾ドルを超えるのは初めて。中国に対する抑止力を強化するのが狙いで、無人機(ドローン)やミサイルへの支出も含まれる。
政府は27年度予算案を承認する閣議後の声明で、防衛費が域内総生産(GDP)比3%を超えると発表した。国防部高官は記者団に対し、これまで立法院(議会)の承認を得られなかった無人機やミサイル向けの追加支出も計画に含まれると説明した。
主要野党2党は政府に白紙委任はしないと主張しているが、防衛費への支出は支持すると繰り返し強調している。
予算にはほかにも、退役軍人向けの資金や台湾の海域保護で海軍を補佐する役割を担う沿岸警備隊向けの資金も含まれる。頼清徳総統は今週、この金額を公表していた。
台湾政府は軍近代化を主要な政策課題と位置付け、中国からの脅威の高まりを踏まえ、国産潜水艦の開発を含む防衛費の拡大を繰り返し表明してきた。
中国軍は台湾周辺の海空域でほぼ連日活動しており、中国政府は台湾東岸の太平洋沖での海警局による「法執行」パトロールなど、新たな戦術も磨いている。
台湾は先週、年次の軍事演習「漢光」を終えた。中国による海上封鎖の可能性を打破する方法など、さまざまな戦闘シナリオを想定した。
中国国防省は同演習を「戦争パニックをあおる」「無駄な茶番劇」と非難した。