子どもが安心して「いただきます」と言えて、「あなたは一人ではない」と伝えてくれる社会について

子どもを育てるのは、いったい誰なのだろうか? 私たちは子育てを家庭、あるいは行政の仕事として捉えがちだ。

しかし、実際には子どもは親や公的支援だけで育つわけではない。そのことを、私は子ども食堂へ野菜を届ける活動を通じて何度も実感してきた。

私はお弁当や食卓に並んだ食事の写真が送られてくるたびに、その野菜を育ててくれた農家の方々にも写真を共有している。

すると「励みになる」「子どもたちのためにも頑張ろうと思える」、そんな言葉が返ってくる。一皿の食事が、作る人、育てる人、届ける人の「誰かの役に立っている」という生きがいや希望にもつながっているのだ。

子ども食堂は年々増加し、地域住民や企業、NPO、自治体に支えられて、2025年12月で全国で既に1万2000カ所を超えている。物価高騰、ひとり親家庭の困窮、共働き家庭の孤立、地域コミュニティーの希薄化を受け止める大切な存在として、その広がりは日本社会の人々の善意や助け合いの力を映し出している。

この子ども食堂の活動は私自身のライフワークであり、大きな挑戦の1つである。だからこそ、ある1つの問いが常に頭から離れず、一瞬立ち止まってしまう。

それは子ども食堂が増え続ける社会を、私たちは手放しで歓迎してもいいのかということだ。

生きる力と尊厳
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