Jun Yuan Yong Summer Zhen
[シンガポール 19日 ロイター] - シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は19日、ファンドマネジャーが得る利益に対する非課税措置を導入するとともに、投資専門家向けのビザ取得を容易にする方針を明らかにした。資産運用業界における競争激化に対応する狙い。
MASと財務省は、シングルファミリーオフィスなど特定のファンドの運用でファンドマネジャーが得る投資利益を非課税とする計画だ。詳細は2027年度予算で発表する。
MASは「シンガポールでの拠点の設立や強化に取り組む」ヘッジファンドを投資プログラムを通じて支援するとも表明した。
今回の税制優遇計画により、シンガポールは競合する香港と肩を並べる可能性がある。香港は投資ファンドや人材の誘致を目指し、キャリードインタレスト(成功報酬)に対する非課税措置の対象を、より幅広いファンド運用会社や個人のファンドマネジャーに拡大する動きを進めている。
ヘッジファンド業界のロビー団体AIMA(代替投資協会)は7月にMASに宛てた書簡で、香港が個人のファンドマネジャーの成功報酬に対する税優遇を実施すれば、シンガポールとの実効税率の差が広がり、香港の魅力が増すと警告していた。
AIMAのアジア太平洋共同責任者リー・カーシェン氏は、シンガポールの対応の速さに言及した上で、「今回の措置は運用会社、人材、資本という観点でシンガポールの優位性を一層強化するものだ」と述べた。
MASと人材開発省は、投資専門家を対象に「海外ネットワーク・専門技能パス」の対象を拡大する方針も明らかにした。
同ビザは更新までの有効期間が最長5年で、保有者は複数の企業で働くことができる。