AJ Vicens
[19日 ロイター] - 米国の水道施設に対するサイバー攻撃が相次いだことを巡り、これらは水道を含めた重要インフラのシステムの監視・運用に使われているドイツのシーメンス製デバイスを標的にし、システムへの侵入を試みてきたと、国家安全保障局(NSA)や連邦捜査局(FBI)などの米政府機関が警告したことが分かった。19日に公表されたサイバーセキュリティー勧告に盛り込まれた。
今回の警告はNSA、FBIのほかにエネルギー省、環境保護局(EPA)、国土安全保障省サイバー・インフラ安全局(CISA)が発出した。この数週間に複数の州で地域の水道システムを標的としたサイバー攻撃が相次いだことを受けたもの。サイバーセキュリティーの専門家らは、これらの攻撃がイランと関連しているのではないかとの見方を示している。
サイバーセキュリティー勧告は、製造、エネルギー、上下水道、化学、食品・農業施設などの分野の重要インフラに使われているシーメンス製「S7シリーズ」のプログラマブルロジックコントローラ(PLC)に対してサイバー攻撃の「活発な脅威」があると説明した。
政府は具体的な状況次第ではあるものの、これらのデバイスが侵害された場合に極めて重要なプロセスの混乱、安全を脅かす事故、稼働停止や機器の損傷、機密データの漏えい、法令違反、相互接続されたシステム全体への連鎖的な影響につながる恐れがあると警告。ハッカーは人工知能(AI)を活用することで、システムに確実に侵入するために必要な技術面の専門知識と時間を劇的に削減していると指摘した。
シーメンスはコメント要請に直ちには回答しなかった。
トランプ大統領は7月31日、水道施設へのサイバー攻撃にイランが関与しているとは考えていないと主張。一方で同月26、27両日に発生した少なくとも30件の水道施設へのサイバー攻撃を最初に報告した中西部ミネソタ州を非難していた。