Alun John Dhara Ranasinghe

[ロンドン 19日 ロイター] - 最近の米日両国による円相場を支えるための異例の介入は、スイスフラン安という予期せぬ結果をもたらす可能性があり、長年にわたり自国通貨高に悩まされてきたスイスの企業や政策当局者にとって朗報となるだろう。

フランは持続的な経常黒字、健全な財政、低いインフレ率、そして安全資産としての資金流入に支えられ、このところの軟化にもかかわらず、5年前と比べ対ユーロでなお12%高い水準にある。

円とフランはいずれもキャリートレードの影響を受けており、投資家が低金利のこれらの通貨を借り入れて売却し、新興国といった他の地域で高利回りの資産を購入すると、両通貨は下落する。

円は長らく資金調達通貨として好まれてきたが、トレーダーがさらなる介入リスクを警戒しているため、今後も相場は不安定な動きが続くと予想される。アナリストや投資家によると、これがフランへのローテーションのきっかけとなっており、米日当局が円高に誘導できればこの傾向は継続する可能性が高い。

ニューバーガー・バーマンのグローバル債券・通貨運用チームに所属するシニアポートフォリオマネジャー、フレドリック・レプトン氏は「市場参加者は資金調達ポジションの一部をシフトさせることを検討するだろう」と述べた。

フランは対ユーロで0.9385フラン前後と、約1年ぶりの安値圏にある。3月に記録した11年ぶりの高値0.9フラン付近から約4%下落しているほか、1月に記録した対ドルでの11年ぶりの高値からは7%近く下落している。

ラボバンクは先週、ユーロ/フランの9─12カ月先の目標レートを0.94フランから0.95フランへと上方修正。さらにフラン安が進むとの見通しが反映された。

スイス国立銀行(中央銀行)によって借入コストが抑制されていることから、フランはキャリートレードにおいて円に代わる選択肢として際立っている。

BofAのグローバルG10FX戦略担当責任者アダルシュ・シンハ氏は「スイスの金利は日本円よりも低いだけでなく、(フランの)ボラティリティーも低い」と語る。

INGのマーケット担当グローバル責任者クリス・ターナー氏は、円に代わってフランを資金調達通貨として使用する動きは依然として初期段階にあるようだが、十分に起こり得ると指摘。「日本側は円高を望み、スイス側はフラン安を望んでいる。したがって、それは理にかなっている」。

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