Lisa Baertlein
[ロサンゼルス 18日 ロイター] - 米国最大の港湾であるロサンゼルス港は、7月のコンテナ取扱量が過去2番目の高水準となった。消費財に加え、製造業向け設備やデータセンター建設関連機器の需要が堅調だったことが寄与した。ロサンゼルス港湾局のジーン・セロカ事務局長が18日、記者団との電話会見で明らかにした。
セロカ氏によると、こうした需要を背景に8月も好調な実績が続くと見通しだという。
港湾を通じた海上コンテナ輸入は、米国の景気動向を示す先行指標の一つとして、アナリストや市場関係者から注目されている。
公表されたデータによると、7月のコンテナ貨物取扱量は96万0464TEU(1TEU=20フィートコンテナ1個分換算)だった。このうち輸入は49万9552TEUを占めた。隣接するロングビーチ港も先週、7月の取扱量が過去2番目の水準だったと発表しており、総取扱量は92万8508TEU、輸入は46万7461TEUだった。
セロカ氏は「現在見えている状況を踏まえると、8月のコンテナ取扱量は90万TEUを超える見込みだ」と述べた。
同氏や業界専門家の話では、今年は物流の繁忙期が例年より早く到来し、多くの年末商戦向け商品は既に米国に到着している。一部小売業者は、ほぼ全ての輸入品に一律10%の追加関税を課したトランプ政権の措置が7月下旬に失効する前に、その後の先行き不透明感を嫌って輸入を前倒しした。
一方でセロカ氏は、現在の高い取扱ペースが長期的に続くわけではないとくぎを刺した。全米小売業協会(NRF)の予測を引用し、8月の輸入は引き続き堅調となるものの、その後は年末に向けて徐々に減速するだろうとみている。
市場規模が約1200億ドルに上る世界のコンテナ海運業界では、これまで取扱貨物の約半分を小売関連商品が占め、家具、靴、衣料品、食品など年末商戦向け商品の輸送需要が例年の繁忙期を支えてきた。しかし業界関係者によると、この構図は変化しつつある。米国をはじめ各国が電力網の強化や、人工知能(AI)向けデータセンターの建設を急いでいるためだ。
世界第2位のコンテナ船会社マースクのビンセント・クラーク最高経営責任者(CEO)は先週の決算説明会で「コンテナの中身は徐々に変化している」と指摘した。従来のアジア発のコンテナの多くには、百貨店向けの家具や靴、衣料品、食品などが積み込まれていたものの、現在は電化の進展や発電能力拡大に向けた動きに関連する製品の輸送が増加している。具体的には、電池、太陽光パネルや風力発電設備、タービンの部品に加え、データセンター向け冷却装置などが含まれるという。