[19日 ロイター] - アジアの主要な債券市場で7月、外国人投資家の資金流入額が4カ月ぶりの水準に落ち込んだ。中東紛争で原油価格が上昇する中、経済への影響を見極めようと投資家が選別姿勢を強めた。
規制当局や債券市場協会のデータによると、外国人投資家はインド、インドネシア、マレーシア、韓国、タイの現地債券を20億3000万ドル買い越した。月間の買い越し額としては3月以来の低水準となった。
世界的には新興国債券に対する外国人投資家の需要が堅調を維持したにもかかわらず、アジアへの流入は鈍化した。
国際金融協会(IIF)によると、7月の新興国債券への投資額は267億ドルに達した。高利回り、ファンダメンタルズの改善、先進国市場からの分散投資を求める動きが背景にある。一方、新興国株式は78億ドルの流出となった。
アジアはエネルギーコスト上昇の影響を受けやすい国が多いため、相対的に魅力が薄れている。
5カ月に及ぶイラン紛争は、湾岸のエネルギー輸出の要衝であるホルムズ海峡の航行を混乱させ、輸入国のコストを押し上げて成長懸念を高めている。
7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は景気拡大と縮小の分岐点となる50を割り込み、インドの製造業PMIも約5年ぶりの低水準となった。
ただ、インド債券には30億4000万ドルの海外資金が流入した。同国政府が6月上旬、海外投資家を対象に国債の利子所得や売却益にかかるキャピタルゲイン税を撤廃したことが背景にある。
韓国債券には約6億ドルが流入し、4カ月連続の買い越しとなった。FTSEラッセルの主要債券指数に組み入れられたことが追い風となった。
インドネシア債券への流入は4カ月ぶり低水準の4000万ドルに落ち込んだ。ペリー・ワルジヨ中央銀行総裁が突如辞任し、中銀の独立性を巡る懸念が高まったことが背景。
マレーシア債券は、投資家が州議会選を前に慎重姿勢を維持したことから13億8000万ドルの流出となった。タイ債券も景気減速への懸念から、外国人投資家が2億6800万ドルを売り越した。