[18日 ロイター] - 米人工知能(AI)開発企業アンソロピックが、ダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)ら共同創業者に議決権を上乗せした種類株式を付与する準備を進めていると、米メディア「ジ・インフォメーション」が18日、事情に詳しい関係者2人の話として報じた。外部株主の圧力から創業者らを守るのが狙い。
同社は非株主で構成する既存の受託者組織を維持し、特別な種類株式を通じて取締役会メンバーの過半数を選任できるようにする計画も進めているという。
議決権の仕組みの詳細は不明で、計画は今後変更される可能性もあるとしている。
こうした動きが実現した場合、アンソロピック経営陣が追加の議決権を持つのは初めてとなる。同社の共同創業者らは、他のテクノロジー企業の創業者と比べて保有株比率が相対的に低い。
ジ・インフォメーションはアンソロピックに近い関係者の話として、アモデイ氏自身の持ち株比率は約2%にとどまると伝えた。
ただ、経営陣に特別議決権を与えることを目的としたデュアルクラス構造は、創業者主導の企業では一般的で、創業者に強い支配権を与え、短期的な株主圧力から守るよう設計されている。
例えば、スペースXのデュアルクラス構造では、創業者のイーロン・マスクCEOに大きな議決権が付与されている。メタでは、マーク・ザッカーバーグCEOが複数議決権株式の保有を通じて約60%の議決権を握っている。
アンソロピックは年内にも新規株式公開(IPO)を計画している。
同社は商業的成功と社会的・公共的利益とのバランスを取ることが法的に義務付けられたパブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC)として組織されている。また、同社が公益上の使命を確実に果たすよう、独立した監督組織「長期利益信託」が置かれている。