[18日 ロイター] - 米議会の諮問機関、米中経済安全保障調査委員会は18日、中国が人工知能(AI)など技術目標を推進するためデータを戦略的国家資産として活用しており、AI分野で米国に対する優位性をもたらす可能性があるとの見解を示した。
委員会は公表した報告書で、中国政府は「生産性を高めるためにデータを活用しており、情報収集や軍事的能力を向上させている」と指摘した。
中国は自動運転車やヒト型ロボットなどのAIツール訓練に不可欠な国内のデータを体系的に収集している。報告書は一例として、中国の製造業や産業用ロボットのエコシステムは、ロボットなど物理的な世界で動作するAIのアプリケーションに利用できる膨大な高品質データを供給しており、ソフトウエア開発において米国よりも中国が優位となる可能性があるとした。
マイケル・クイケン副委員長はインタビューで「過去5年間、中国はデータを統合し、新たなデータを大量に収集して、関係機関が迅速に利用できるようにしてきた」とし、「イノベーションのエコシステムを前進させ、(中国共産)党による統制を強化する利点がある」と指摘した。
中国は近年、国境を越えるデータ転送に対する規制を強化。中国で事業を展開する米国企業は「中国の厳格なデータ・サイバーガバナンス体制に抵触するリスクがある」と報告書は指摘した。
中国は2023年、全国的なデータの標準化と分類を監督する「国家データ局」を設立。あらゆる産業へのAI導入をさらに推進するとともに、デジタル経済におけるデータの活用を進めている。
クイケン氏は「国家データ戦略、並びにデータを経済的資産として米政府がどう扱うべきかを米議会が検討することを最優先に提言する」と述べた。