以前の「真正」北部出身首相だったウィルソンについては、僕にも記憶がある。

当時まだ僕は幼かったが、なぜウィルソンはこんな話し方をするんだろうと不思議に思ったことを覚えている。(北部)ヨークシャー出身だからだよ、と僕は教えられた。

子供にありがちだが、僕はその地方の人々はわざと面白い話し方をしているのだと思った……そしてウィルソンみたいにみんな、パイプをふかしているんだろう、と。

何年か前に、イギリス人が最も「信頼できる」と感じるのはヨークシャーなまりであることが判明した、という調査を思い出す(調査ではその理由にまでは踏み込んでいなかった)。それなら俳優ショーン・ビーンが広告の仕事に引っ張りだこなのも説明がつくかもしれない。

ウィルソンの政治については何も覚えていないのに、なぜか僕は彼に親しみやすいおじさん、という印象を持っている。おそらく、パイプとなまりの組み合わせのせいだろう。

政治家としては北部アピールが得策?

念のため言っておくと、バーナムのなまりは少々異なる。かなり「ニュートラル」なランカシャーなまりで、つまり、歌うようなリバプールなまりとも違うし(彼はリバプール近辺の出身)、荒い感じのマンチェスターなまりとも違う(彼が市長を務めた地盤地域)。

バーナムはこれまでに、意識してなまりを変えようとしたことでもあるのだろうか。(上流階級的で南部的な)ケンブリッジ大学にいた頃は、北部なまりを控えるほうが好都合と考えたかもしれないが、労働党の政治家としては「北部らしさ」を強調したほうが得策と判断したのかもしれない。

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