Rene Wagner
[ベルリン 16日 ロイター] - ドイツ企業の2026年上半期の対米直接投資額が前年同期比で67%弱の43億ユーロ(約50億ドル)となり、上半期としては3年ぶりの低水準となったことが、ドイツ経済研究所(IW)の試算で分かった。24年上半期と比べると80%弱減った。
トランプ米大統領は米国に有利な条件を引き出そうと貿易相手国の大部分からの輸入品の関税を引き上げており、米国市場の不確実性が高まったことが要因。IWはドイツ連邦銀行(中央銀行)のデータに基づいて算出した。
IW研究員サミナ・スルタン氏はロイターに対して「今回の結果は、トランプ氏の2期目が25年1月に始まって以来、著しい減少傾向が続いていることを示している」と指摘する。
トランプ氏に高い輸入関税を課されることを回避するため、欧州連合(EU)は25年に米国に対する総額6000億ドルの投資を含めた合意に達した。
新型コロナウイルス禍前の5年間の上半期には、ドイツ企業による米国への平均投資額は158億ユーロと26年の4倍弱だった。
またIWが25年の投資額の内訳を分析したところ、直接投資に伴う融資と再投資利益がともに異例の高水準だった一方、狭義の株式資本(新規投資と流動性のバランス)は平均を下回っていた。
スルタン氏は「米国で既に事業を展開している企業は、現地で得た利益を米国に再投資し続けている」とし、「これは米国が全体として引き続き魅力的な市場であることを示唆している」と説明。一方で企業は新規資本の投入には消極的だったことを示していると語った。