Pavel Polityuk Felix Light

[16日 ロイター] - ロシア軍は16日未明、ウクライナ各地に大規模な空爆を実施し、同国中部の製鉄所への攻撃で少なくとも2人が死亡、14人が負傷した。ウクライナ軍もロシアのモスクワ州に大規模なドローン(無人機)攻撃を行い、1人が死亡したほか、ロシア最大手の電子商取引企業ワイルドベリーズの倉庫で火災が発生した。

ウクライナと国境を接するルーマニアは、北大西洋条約機構(NATO)の航空警備任務に従事していたF18戦闘機が、自国領空を侵犯したドローン1機を撃墜したと発表した。ドローンはモルドバ側から侵入したとされるが、ルーマニア政府はどこから発射されたかは明らかにしていない。NATO報道官はロシア製とみられるとの認識を示した。

ロシアは最近、ルーマニア国境に近いドナウ川沿いのウクライナ最大の穀物輸出港への攻撃を強化。これに対してウクライナもロシア国内の石油精製施設などへの攻撃を活発化させており、双方は黒海で商船を標的とした攻撃も行っている。

そうした中でロシア軍による今回の攻撃は、ゼレンスキー大統領の出身地のウクライナ中部クリビー・リフにある国内最大の製鉄所が標的になった。製鉄所運営会社によると、発電部門と高炉部門の主要設備が損傷し、生産工程の一部が停止したという。

ウクライナ首都キーウでも、ロシアのミサイル攻撃でも少なくとも2地区で火災が発生。軍事当局は3人が負傷したと発表した。キーウ州のトカチェンコ知事も、同州各地へのドローン攻撃で子ども1人を含む3人が負傷したと明らかにした。

一方ロシア国防省は、今回の攻撃で国内各地に飛来したウクライナ軍のドローン計822機を撃墜したと発表した。モスクワ州のボロビヨフ知事は、開戦以来最大規模のモスクワ州へのドローン攻撃の1つだったとした上で、83歳の男性1人が死亡し、ポドリスク地区で複数の負傷者が出たと述べた。

モスクワ中心部の南約45キロに位置するワイルドベリーズのコレディノ倉庫も攻撃を受け、ロイターが撮影した映像では、現場から大きな黒煙が立ち上る様子が確認された。

ウクライナはワイルドベリーズが軍需関連物資の取り扱いに関与しているとして、最近数週間にわたって同社施設を攻撃対象としている。これはロシアの軍事作戦を支える経済インフラへの打撃を狙った動きの一環とされる。

ロシア西部ベルゴロド州でも、ドローン攻撃を受けたバスで1人が死亡した。ベルゴロド州はウクライナ東部と接している。

ウクライナ軍はまた、ロシア南部ロストフ州にあるミサイル燃料製造施設を夜間に攻撃したと発表した。ロシア側はこの主張について直ちにコメントしていない。

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