Abhijith Ganapavaram

[ニューデリー 14日 ロイター] - エア・インディアのエアバス製A320型機が今月、油圧低下により操縦装置が一時的に反応しなくなり、約300フィート急降下して乗客乗員24人が負傷した。エアバスの暫定分析をロイターが入手した。

今回の事案は4日、タイ・プーケット発デリー行きのエア・インディア2379便で発生した。同機は高度を下げたものの、デリーに無事着陸した。

エアバスの初期分析によると、操縦装置などを動かすための油圧システム3系統全てで相次いで圧力低下が記録された。

機首の上げ下げや左右の傾きを制御するエレベーター(昇降舵)とエルロン(補助翼)を4秒間にわたり操作できず、この間に機首が上向きになった。副操縦士は機首を下げる操作を行ったが、油圧システムが回復するまでの数秒間、反応しなかったという。油圧低下の原因は特定されていない。

エアバスはエア・インディアに対し、機体の油圧システムと圧力センサー・スイッチの検査、一部のセンサーの取り外し点検を要請、配線確認が必要となる可能性も示した。

エアバスはまた、急激な高度変化の際に機体が規定を超える力を受けたとして構造的な損傷の点検を求めたほか、過去1カ月間に実施された油圧システムの保守整備の詳細と、操縦士からの詳しい説明も要請した。

エア・インディアは当初、今回の事案を乱気流に関連するものと説明していたが、その後の声明では乱気流への言及を削除し、機体が突然急降下したと発表した。インド当局はこれを重大インシデントと指定した。

関係筋によると、薬物検査で同便の機長から大麻の陽性反応が出た。検査結果と高度低下との関連性はこれまでのところ特定されていない。社内文書によると、エア・インディアは13日、全操縦士を対象とした薬物検査を義務付けた。

タタ・グループ傘下のエア・インディアは、2025年6月にインド・アーメダバードでボーイング787型機が墜落し260人が死亡した事故を受け、損失拡大や安全・規制面での監視強化に直面するなか経営再編を進めている。シンガポール航空もエア・インディア株を25%保有している。

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