[クスラ(ヨルダン川西岸) 12日 ロイター] - イスラエルの占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で12日、ユダヤ人入植者たちを排除しようとするイスラエル軍兵士と入植者が衝突し、イスラエル兵が撃退するために催涙ガスを使った。複数の目撃者と、ロイターが確認した動画で分かった。

右派のネタニヤフ政権はヨルダン川西岸の入植地を急拡大するように後押し、ユダヤ人入植者による土地の不法占拠や、パレスチナ人への攻撃が急増している。その中でユダヤ人入植者とイスラエル軍が衝突したのは珍しい。

今回の衝突はパレスチナ人が暮らすクスラで発生。ユダヤ人入植者がパレスチナ人の住宅群に隣接して前哨基地を設置しており、この基地から入植者を排除しようとしたイスラエル軍と衝突した。複数の目撃者によると、軍は前哨基地のテントの覆いを取り外した後、撤退した。ユダヤ人入植者はその後、パレスチナ人の住宅の門の1つを破壊しようとした。

ユダヤ人入植者に包囲された3軒の住宅のうちの1つに住むパレスチナ人女性のアイシャ・ハッサンさんは、ユダヤ人入植者が4日前に前哨基地を目の前に設置し、パレスチナ人住民は事実上閉じ込められていると説明した。「彼らは家の門を壊そうとした。私たちに石を投げ付け始め、罵倒し、侮辱した」と証言。「私たちは死にそうなくらい極度の恐怖に襲われている」と嘆いた。

イスラエル軍、警察はそれぞれコメント要請に直ちには回答しなかった。

軍は11日夜に発表した声明で土地の不法占拠を厳しく批判し、クスラの前哨基地を「違法かつ非難すべき容認できない行為であり、地域の住民に害を与え、日常生活を混乱させている」と批判していた。

イスラエルが1967年の戦争で占領したヨルダン川西岸地区には約300万人のパレスチナ人と50万人のユダヤ人入植者が居住している。イスラエルの入植地監視団体ピース・ナウによると、現地には約146の入植地と390程度の小規模な前哨基地がある。

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