Tom Balmforth
[ロンドン 5日 ロイター] - ウクライナ国防省情報総局の当局者は、北朝鮮のミサイル部隊がロシア西部への展開を開始しており、対ウクライナ攻撃用に弾道ミサイル120発と発射装置6基を装備する可能性があると明らかにした。
ロシアは2023年終盤以降、多数の北朝鮮製弾道ミサイルをウクライナに向けて発射してきたが、北朝鮮のミサイル部隊展開は、両国間で既に広範囲に及ぶ軍事協力の一段の拡大を意味する。
同局のアンドリー・チェルニャク氏によると、ロシアは約90人の北朝鮮要員からなるミサイル部隊を、ロシア西部ボロネジ州の第112ミサイル旅団内に配置する計画。
北朝鮮は既に弾道ミサイル「KN23」および「KN24」40発と要員を新たにロシアに送り込んでいるが、配備の構成やミサイル総数については来月のトップレベル協議で最終決定する見通しという。
同氏によると、ロシアは今回の配備に北朝鮮製弾道ミサイル120発と発射装置6基が含まれると見込んでいる。
北朝鮮側がロシアのミサイル運用で具体的にどのような役割を担うのかは明らかになっていない。
事情に詳しい関係者はロイターに対し、米国も北朝鮮部隊の展開を把握していると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
米中央情報局(CIA)はコメントを控えた。ホワイトハウスはコメント要請にすぐに応じなかった。
米シンクタンク、外交政策研究所のシニアフェロー、ロブ・リー氏は、北朝鮮の戦力はウクライナにとって重大な脅威だと指摘。「弾道ミサイル防衛はウクライナの最大の弱点の一つであり、対処すべき弾道ミサイルの数が増えれば、より大きな課題となる」と述べた。
また、ロシアは今年の冬も電力網を大規模攻撃の標的にする可能性があるため、ウクライナの防空体制の状況が特に大きな懸念事項になるとした。
ロシア国防省とニューヨークの国連にある北朝鮮代表部は、書面によるコメント要請にすぐには応じなかった。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、ロシアが約1年ぶりに北朝鮮製ミサイルを攻撃に使用したと明らかにした。
チェルニャク氏はこの攻撃について、25年8月以来初めて北朝鮮製弾道ミサイルの使用が記録された事例で、新たに供給されたミサイル40発の中から使われたとの見方を示した。
ロシアがウクライナに向けてKN23、KN24ミサイルの発射を開始したのは23年終盤。チェルニャク氏によると、北朝鮮は23年終盤から25年8月までの間に150発のミサイルを供給した。
ウクライナと国境を接するロシア西部クルスク州には約9500人の北朝鮮部隊がいるが、現在はウクライナに対する軍事作戦に直接関与していないという。
ゼレンスキー氏は先月、ロシアが北朝鮮にさらに3万人の兵士派遣を求めており、ボロネジ州での受け入れ準備が進んでいると明らかにしていた。