「その場で足踏み」で血圧が下がる

「立ち上がった後、どうせなら少しは運動しようかな……」という気持ちになれたら――例えば、ウォーキングやその場で足踏みをしたりといった、「適度な上下動」がある動きをするのもおすすめです。

そうした動きだけでも、血管と筋肉にポジティブな影響が現れて、血圧を下げる効果があります。

実際に、国立循環器病研究センター(国循)などの研究グループが発表した報告(2023年)によると、日常生活のなかで生じる「適度な上下動」を伴うわずかな身体活動でも、血圧を下げる効果が期待できることがわかりました。

上下運動で足が地面に着地したとき、頭に適度な振動が伝わり、脳内の組織液が動きます。すると、脳内の血圧調節中枢の細胞に刺激が伝わって、血圧を上げるタンパク質の発現量が低下し、それに伴って血圧が下がることがこの研究で確認されました。

ちょっと歩いたり、階段を上り下りしたり。その場で軽くジャンプをしたり……そんなちょっとした運動をするだけで、「血圧を下げろ!」という体の仕組みが働きだすということです。血圧が安定し血流がよくなれば、血管にかかる余計な圧力が減り、血管の老化を強力に防ぐことにもつながります。

血圧&血糖値を下げる「食後のゾンビ体操」

わざわざウェアに着替えて外を走らなくても、家事のついでに行う「ちょこっと上下動」だけでも、血管は十分に元気をとり戻してくれます。

ちなみに、こうした“ちょこっと運動”をするタイミング次第では、血糖値コントロールにもつながります。

というのも、最も血糖値が高くなるタイミングは、食後30分〜1時間ごろ。このときに血糖値が急上昇する「血糖値スパイク」を起こすと、血管を老化させてしまうことは、すでにお伝えした通り。

この血糖値のピークタイムを狙って体を動かすことで「体を動かして糖質をエネルギーとして即消費させる!」のが、私の狙いです。

この血圧も血糖値も低下させる運動として私が長年推奨しているのが、次の「ゾンビ体操」です。

私が考案した「ゾンビ体操」は、通常のウォーキングよりも運動量が2~3倍あり、4、5分行うだけでウォーキング10分間と同等の運動効果が得られます。

適度な上下運動で血圧を下げ、食後30~1時間以内に行うことで血糖値上昇も抑えられるので、朝・昼・夕の食後の習慣にしてください。

出所=『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)
出所=『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)

池谷 敏郎(池谷医院院長、医学博士)

池谷敏郎『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
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