[シンガポール 28日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバル・レーティングはインドネシア中央銀行総裁の突然の辞任について、今後の金融政策の方向性を巡る不透明感が強まる可能性があるものの、格付けには直接影響しないとの見方を示した。

インドネシア中銀のペリー・ワルジヨ総裁が27日に辞任したことを受け、アナリストや投資家の間では中銀の独立性を巡る懸念が改めて広がり、インドネシア資産の重しとなった。

S&Pは今月、インドネシアのソブリン格付けを投資適格級の長期「BBB」、短期「A―2」に据え置き、見通しは安定的とした。

S&Pのソブリンアナリスト、レイン・イン氏は「中銀の人事交代が当社のインドネシア格付けに直接的な影響を及ぼすことはない。ただ、金融政策の先行きや、変化する経済情勢に対する当局の政策対応を巡る不透明感を一段と高める要因となる可能性がある」と述べた。

また「当社のインドネシアに対する格付けと見通しは、政策変更のペースが安定し、実行リスクが後退するのに伴い、財政・対外収支への圧力が今後数カ月で和らぐという予想を反映している」と説明した。

インドネシア中銀はプラボウォ大統領の高成長戦略を支援するよう圧力を受けてきた。財政運営と中銀の独立性を巡る懸念から、通貨ルピアは6月に過去最安値まで下落した。

イン氏は「市場のボラティリティーが高まる時期があったとしても、基調的な経済・財政動向の回復は、それ自体が直ちに格付けに影響を及ぼすことにはならない」と述べた。

一方で「インドネシアの財政または対外指標の悪化が一時的ではなく、より長期化したり構造的な性質を帯びたりしていると判断すれば、時間の経過とともに格下げリスクが高まる可能性がある」とした。

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