Nell Mackenzie
[ロンドン 27日 ロイター] - ヘルスケア株の上昇を見込んだヘッジファンドによる取引が先週、過去5年間で最高水準に近づいた。米金融大手ゴールドマン・サックスの24日付の顧客向け資料で明らかになった。潤沢な資金を持つ投機筋が、人工知能(AI)主導の医薬品開発と良好な資金調達環境が利益をもたらすと考えていることが背景にある。
S&P500ヘルスケア指数は年初来で約5%上昇し、欧州のヘルスケア株指数も同期間に約2%上昇している。
ゴールドマンの資料によると、ヘッジファンドの米国株全体に対する相対的なヘルスケアセクターへの投資比率は先週、過去5年間で最高の水準近辺で推移した。ヘッジファンドは医療機器・医療用品、ライフサイエンス関連ツール、医薬品会社への投資を拡大した。
ゴールドマンは以前の顧客向け資料で、この専門性の高い投資分野における勢いを支える要因として、医薬品開発でのAIの活用を挙げていた。
その資料によると、研究開発の生産性が向上する一方、特定銘柄の株価を押し上げる可能性のある企業合併・買収(M&A)の総額は、2026年に1730億ドルに達すると予想されている。これは19年以来の高水準となる見込みだ。
ゴールドマンのヘルスケア分野に特化したレポートによると、ヘルスケア専門のヘッジファンドは25年8月から26年4月までの間に約40%のリターンを記録した。これに対し、幅広い銘柄を対象とする一般的な株式ヘッジファンドのリターンは同じ期間に17%だった。
さらにゴールドマンは、今年はヘルスケア分野に特化したヘッジファンドが増え、今年新たに設定されたファンドの24%が同セクターを専門にしていると指摘。これは少なくとも09年以降で最高の割合だ。