Dominique Patton
[パリ 27日 ロイター] - 仏高級ブランド大手LVMHが27日発表した第2・四半期決算は、売上高が小幅増加した。米国の富裕層による旺盛な需要が欧州の消費低迷を補った。
売上高は、為替変動の影響を調整したオーガニックベースで前年同期比3%増の195億ユーロ(222億ドル)だった。ビジブル・アルファがまとめたアナリスト予想とほぼ一致した。
伸びをけん引したのは米国で、売上高は6%増と、第1・四半期の3%増から加速した。LVMHは、人工知能(AI)・テクノロジー分野の好況などで生まれた新たな富を背景に、需要が力強かったと説明した。
事業別で最も伸びが大きかったのは時計・宝飾品部門で、オーガニック売上高は前四半期の7%増から加速し、11%増となった。ティファニーとブルガリは15%前後の伸びを記録し、富裕層が「ソフトラグジュアリー」よりも宝飾品を選好する傾向が続いた。
カバニス最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会見で「マクロ環境の不安定さが続いているにもかかわらず、上半期は全地域でトレンドが改善した。高級品、特に当社製品に対する消費意欲は強い」と述べ、精彩を欠いた第1・四半期決算後よりも自信を示すトーンで語った。
同社の営業利益の大半を稼ぐファッション・レザーグッズ部門は、主に米国消費者に支えられ、オーガニックベースで1%増となった。同部門としては2年ぶりの四半期増収となったが、アナリストが予想していた1.7%増には届かなかった。
欧州の高級ブランド各社は、過去最高圏の株式市場が生み出す富を取り込もうと、店舗開設やファッションイベント開催などで米国市場への注力を強めている。
ただ、LVMHの比較的緩やかな売上高の伸びが、高級品業界が2年に及ぶ低迷から明確に脱しつつあると投資家を安心させるのに十分かどうかは、依然として疑問が残る。
バーンスタインのアナリストは投資家向けの初動反応で「株価を支え、投資家の関心を引くのに十分な内容かどうか疑問だ」と述べた。
LVMHの米国上場株は1.6%安。一時は昨年6月以来の安値を付けた。
同社株は年初来で28%下落しており、欧州の大型株の中でも下落率が大きい部類に入る。
RBCのアナリストは「予想を上回るマージンと利益を踏まえれば、今回の決算は安心感を与える内容だ。ただ、比較対象がますます厳しくなる中で、下半期の市場予想が達成可能かどうかについては疑問が呈されるだろう」と指摘した。
上半期のLVMH売上高はオーガニックベースで2%増となったが、報告ベースでは3%減の386億ユーロだった。同期間の営業利益は4%減の87億ユーロ。為替変動により約7億ユーロの減益要因となったが、営業利益率は22.5%とほぼ横ばいだった。