Eduardo Baptista

[北京 27日 ロイター] - 中国商務省は27日、人工知能(AI)を手がける新興企業「月之暗面(ムーンショットAI)」が発表した新モデルを巡り、米国が自国企業の技術の盗用の疑いがあるとして調査や制裁、貿易制限の対象となる可能性があると指摘したことに対し、「AI覇権主義」だとして非難し、対抗措置を講じる可能性を示した。

ムーンショットAIはこのほど、高度な性能と評価される新AIモデル「Kimi K3」を発表。米AI新興のアンソロピックはこれに先立つ2月、自社のAIモデル「クロード」に対し、ムーンショットAIに関連する340万件超のやりとりがあったことを確認したと明らかにしている。

米ホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)のクラツィオス局長は先週、ムーンショットAIが新モデルの開発に当たって「蒸留」と呼ばれる手法を用いてアンソロピックの「クロード・フェイブル5」を不正利用した情報を米政権が入手したと明らかにした。エヌビディアの高性能AIチップ「GB300」を搭載したサーバーを取得し、タイでAIモデルのトレーニングに使用した可能性⁠があるとも主張した。ベセント米財務長官はその後、「中国企業が産業規模で秘密裏に『蒸留』攻撃を行い、一線を越えて知的財産を窃取したのなら、制裁やエンティティリスト(貿易制限リスト)への指定が選択肢となる」と述べていた。

中国商務省はこれらの主張に対し、米政権は事実や法的根拠が不足しているにもかかわらず制裁で威嚇していると指摘。商務省報道官は声明で「国益に実質的な損害を与えるいかなる行為に対しても、中国はあらゆる必要な措置を講じ、正当な権利と利益を断固として守る」と述べた。

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