[22日 ロイター] - 格付け会社S&Pグローバルは22日、パキスタンの長期信用格付けを「Bマイナス」から「B」へ1段階引き上げた。ともに投機的等級の格付けで、見通しは「安定的」に据え置いた。
格付けを引き上げた理由として、制度的な安定性の強化や、国際通貨基金(IMF)の拡大信用供与措置(EFF)プログラムに基づく改革を効果的に進めていることを挙げた。持続的な公的資金支援を通じてパキスタンは対外債務の履行を果たしつつ、今後1年間にわたって商業信用枠のロールオーバーを続けられると見込まれた。
S&Pは、パキスタン政府の税制改革によって歳入が改善し、財政再建が加速したことで、同国の債務負担が徐々に軽減されていると評価。IMFの支援を受けた政府の改革が、マクロ経済の安定の回復、外貨準備高の再構築、財政および対外収支の逼迫緩和に寄与したと指摘した。
また税制改革に加えて外国資金の流入が続いていることも、外部ショックに対する同国の財政および対外的な緩衝力を強化しているとの見解を示した。
ロイターは22日、パキスタンが米国に対して100億ドル規模の為替安定化ファシリティーの設置を求めたことを関係筋の話に基づいて報じた。合意に至った場合には、外貨準備を強化して通貨ルピーへの下落圧力を和らげ、多国間融資への依存を減らすことができる。
S&Pはパキスタンの国内総生産(GDP)が2027会計年度(26年7月―27年6月)に前年度比で3.5%増えると予測している。イランでの戦争に起因するエネルギー価格高騰を背景にした物価上昇圧力は、ごくわずかにとどまると見込んでいる。