Akash Sriram Chris Kirkham
[22日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は22日、自身が率いる宇宙企業スペースXとテスラで重複する事業領域が拡大していると述べ、統合する可能性を否定しなかった。
マスク氏はテスラの決算説明会で「スペースXとの多岐にわたる分野での数多くの協業からも分かるように、両社が重複する事業領域はますます拡大している」と述べた。
ただ、決算説明会で企業の合併などについて話すことはできないとし、「それは適切な手続きを経て行わなければならない」と語った。
投資家やアナリストの間では、マスク氏が率いる両社の統合の可能性についてかねてから憶測が飛び交っており、スペースXの過去最大規模の新規株式公開(IPO)が行われる中で、その議論はさらに活発化していた。
マスク氏は決算説明会での発言後、テスラの法務担当役員ブランドン・エアハート氏に発言を求めたが、同氏はスペースXを「数多くの有益な取引」をもたらす「素晴らしいパートナー」と表現するにとどめた。
テスラの投資家であるディープウォーター・アセット・マネジメントのマネージング・パートナー、ジーン・ムンスター氏は、この説明会を受けて、両社が今後数年のうちに統合される運命にあるという確信をさらに強めたとし、「現時点で2社が統合される確率は90%だと見ている」とソーシャルメディアに投稿した。
テスラはすでに、スペースXのいくつかのプロジェクトにバッテリーや製造技術を供給しており、両社は人工知能(AI)チップの生産を目的とした半導体製造施設「テラファブ」を共同開発している。
JPモルガンのアナリストらは今月、「両社間の業務統合はすでに深く進んでいる」と述べ、共通のエンジニアリング人材、AIインフラ、テラファブ、そしてマスク氏のリーダーシップを、「最終的な統合を促進する」要因として挙げた。
スペースXの社長兼最高執行責任者(COO)であるグウィン・ショットウェル氏も、その潜在的なメリットを認めており、6月にCNBCに対し、両社を統合することで事業全体の管理が効率化され、「イーロン(マスク氏)の生活が少し楽になるかもしれない」と語った。
一方で、他のアナリストらは、いかなる取引も大きなハードルに直面する可能性があると警告している。JPモルガンは、両社に対する規制当局の承認取得における「実務上のボトルネック」を指摘した。特に中国では、スペースXと米国政府とのつながりに対する国家安全保障上の懸念が問題となる可能性がある。
またアナリストらは、マスク氏がテスラよりもスペースXにおいてはるかに大きな議決権を保有している点にも言及し、これがテスラの一般株主にとってのガバナンス上の考慮事項を複雑にしているとみている。