[ワシントン 21日 ロイター] - ヘグセス米国防長官は21日、上院歳出委員会の公聴会で、対イラン作戦の費用が現時点で375億ドルに達したと明らかにした。9月末までに見込まれる費用も含まれるという。前回公表された戦費見通しから約80億ドル拡大した。
ヘグセス長官は米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長とともに公聴会に出席。米軍が今月初めにイランに対する作戦を再開して以来、公の場で議員からの質問に応じるのは今回が初めて。
国防総省がどのように375億ドルという数字を算出したのかは不明。関係筋は3月、トランプ政権がイランへの攻撃開始から最初の6日間の戦費を少なくとも113億ドルと推定しているとロイターに明らかにしていた。
トランプ大統領は先月、追加予算として約900億ドルを議会に要請しており、イラン紛争に関連するものが大半を占めた。
ヘグセス氏は、追加予算措置が早急に講じられなければ、軍の訓練を削減せざるを得なくなると指摘した。
対イラン作戦は1兆ドル近い国防総省予算を圧迫しており、軍人関連費用にも影響が及ぶ恐れがある。ケイン氏は公聴会でその可能性を認め、軍人への給与支払い方法は工夫できるものの、維持管理費や将来の能力への投資で国防総省は苦しい対応を迫られる可能性があると述べた。
ヘグセス氏は議員らに対し、追加予算要求に加え、2027年度予算として1兆5000億ドルを承認するよう求め、「(国防総省に)1兆5000億ドルの予算を充てないことこそ、わが国が直面する最大の脅威だ」と述べた。
一方、歳出委員会の民主党筆頭委員であるマレー上院議員は公聴会で「大統領はエスカレーションと戦争犯罪をちらつかせ、これがまた終わりのない戦争になり得ることを示唆している」と述べた。
トランプ氏は過去1週間に、イランでの攻撃対象を発電所や橋にも拡大すると警告したほか、イランの石油積み出し拠点カーグ島を制圧するために地上部隊を派遣し、主要なウラン濃縮施設であるナタンズ施設の付近にある「ピックアックス山」を攻撃する可能性も示唆した。