Bhanvi Satija Marleen Kaesebier
[ロンドン 21日 ロイター] - スイスの製薬大手ノバルティスが21日発表した第2・四半期決算は、コスト抑制と新薬の販売増が、主力薬である心不全治療薬「エンレスト」の販売低迷をカバーし、コア営業利益が予想を上回った。
特別項目調整後の営業利益は0.25%増の59億4000万ドル。ビジブル・アルファがまとめたアナリストの平均予想(約53億1000万ドル)を上回った。
ノバルティスは、特許切れの最も厳しい時期を迎えており、特に総売上高の約10%を占めるエンレストの特許切れの影響が大きい。
総売上高は為替変動の影響を除外したベースで1%増の144億1000万ドルとアナリスト予想と一致した。
エンレストの売上高は50%減の11億8000万ドル。最大の市場である米国での後発医薬品(ジェネリック)との競争激化が響いた。アナリスト予想は12億3000万ドルだった。
一方、がん治療薬の「キスカリ」、「セムブリックス」は好調で特許切れ薬に代わって業績を支えた。
キスカリの売上高は44%増の17億ドル、セムブリックスのほぼ倍増の5億6200万ドル。乾癬(かんせん)治療薬「コセンティクス」も、米国での約1億ドルの特別要因が寄与し、12%増の18億2000万ドルとなった。
生産性向上により、コア販売管理費(SG&A)は32億4000万ドルと6%減少した。
ノバルティスは、通期のコア営業利益(為替変動を除いたベース)について1桁台前半の減少率という予想を維持した。
バークレイズは、利益が予想を上回ったのは主に営業費用の抑制によるものだと指摘した上で、通期見通しを据え置いたことは下半期の支出増を示唆すると述べた。
投資家は、開発中の「ペラカルセン」、「レミブルチニブ」、「デルデシラン」の治験データに注目している。これら新薬はピーク時の年間売上高が100億ドルと試算され、コセンティクスやキスカリの特許が切れる30年以降のノバルティスの成長を決定づけるとみられている。