[フランクフルト 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が20日公表した企業資金調達環境調査(SAFE)によると、ユーロ圏の企業は販売価格がより緩やかに上昇するとともに、賃金の伸びは鈍化すると予想している。最近のエネルギー価格高騰に起因するインフレの上昇は、二次的に物価全体へ波及する事態には依然として至っていないことを示す証拠が、新たに加わった格好となった。

調査は5000社超の企業を対象に実施。それによると、企業は来年の販売価格が前年比3.2%上昇すると予想。3カ月前の前回調査では3.5%上昇と見込まれていた。

来年の労務費を除く投入コストは5.2%上昇するとの見通しが示され、伸びは前回調査の5.8%上昇から鈍化した。賃金は2.5%上昇すると見込まれた。前回調査では2.8%上昇と想定されていた。

一方、予想インフレ率は前回調査からほぼ横ばいだった。

1年後と3年後の予想インフレ率は前回調査と同じ3.0%。5年後の予想インフレ率は前回調査の3.0%から3.1%に小幅切り上がった。

ECBは「総じて企業は販売価格、労務費を除く投入コスト、賃金が向こう12カ月間はより緩やかに上昇すると予想している」と総括した。

ユーロ圏のインフレ率は、足元ではエネルギー高を背景にECBの目標である2%を大きく上回る3%近辺で推移している。政策当局者は、この水準のインフレ率はインフレ期待を今後押し上げるとともに過度な賃金要求をもたらし、制御が困難な物価スパイラルにつながる恐れがあると懸念している。

調査結果は23日開かれるECB理事会の討議資料となる。

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