[パリ 15日 ロイター] - フランスは財政の是正措置を講じない場合、2030年の財政赤字の国内総生産(GDP)比が7%弱となり、26年の5.0%から悪化する見通しであることが政府によって作成を委託された報告書で分かった。公債残高も30年末までにGDP比で130%超となり、26年の118%から上昇する見込みだ。
報告書は対策として、広範な歳出削減を実施するのではなく、的を絞った構造改革を進めるように求めた。また、一部の福祉関連給付や年金で物価に連動した自動調整制度を再検討するように促した。
報告書はレスキュール財務相からの要請を受け、いずれもエコノミストでザビエル・ジャラベル氏、ザビエル・ラゴ氏、ジャンリュック・タベルニエ氏、ナターシャ・バラ氏が作成した。来年の大統領選ではフランス極右政党、国民連合(RN)の前党首マリーヌ・ルペン氏が勝利する可能性が世論調査で示されている。そうした中で議会が今年10月から27年予算案を審議するのに当たり、財政状況を反映させる狙いがある。
報告書は、超低金利時代に発行した国債を通じた債務を、より高い金利で借り換えることで返済コストがますます重荷になると警告している。年間利払い額は30年までに1240億ユーロとなり、26年の780億ユーロから膨らむと予測。
27年から5年間の次期大統領の任期中に債務の対GDP比率を安定化させるためには、32年までに累計1260億ユーロ規模の財政引き締めが必要になると推計した。もしも大統領選後まで対策を先送りすれば、将来的にさらに大規模な調整が必要となり、投資家の信頼を損なう恐れがあると警告した。