Laurie Chen
[北京 16日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は17日、上海で開かれるフォーラムで、世界の人工知能(AI)ガバナンスにおける中国の役割について野心的な構想を打ち出す見通しだ。
毎年開催される世界人工知能会議(WAIC)に習氏が出席するのは初めてで、AIを経済成長の原動力と見なすと同時に、世界的な競争における戦略的技術と位置づける中国政府の姿勢を浮き彫りにしている。
WAICではまた、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が最先端の大規模AI計算システム「アトラス950スーパーポッド」を初めて公開する。米半導体大手エヌビディアの最先端チップに頼らずに、こうしたシステムを構築しようとする中国の取り組みを最も明確に示す例の一つとなる。
同システムは大規模AIの学習と推論のために設計され、ファーウェイの「アセンド」AIプロセッサー数千個を高速通信で接続し、単一の計算クラスターとして動作させる。
ディープシークの最新モデル「V4」は、ファーウェイのアセンドチップで構築したクラスター上で完全に動作するよう最適化されており、米国技術に依存しないAIエコシステムの構築に向け、中国企業が進展を遂げていることを示している。
米中両国は先週開催された国連のAI対話で、AIガバナンスを巡り対立する構想を示した。米政府は、包括的な規制が技術革新を阻害すると主張。一方、中国政府は低コストでオープンソースのAIモデルを、世界のAI格差を埋める公共財だと位置付けた。
アジア・グループのデジタル分野責任者ジョージ・チェン氏は「こうした状況の中、WAICは単なる技術の見本市にとどまらず、中国政府がAIを国家的優先課題であると同時に外交上の手段として位置づける構想を発信する地政学的な舞台となっている」と語った。
WAICは17─20日に開催される。